内村光良 テレ朝“不倫出禁”から『内P』が奇跡の復活に秘めた「有吉弘行の奔走」

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《私を含め、みんなの刀がどれだけ錆びているのか、もしくは今もまだ錆びていないのか…。とにもかくにも愉快な仲間と再会できるのが楽しみですし、還暦のいい思い出になりそうです(笑)》

7月22日に還暦を迎えた内村光良。その3日前の19日、人気番組『内村プロデュース(以下、内P)』の16年ぶりの復活が発表され、彼はこうコメントしたのだ。

「もともと『内P』は2000年4月から’05年9月まで放送され、サングラス姿の内村さんが、何かをプロデュースしていく番組です。さまぁ〜ず、ふかわりょうさんがレギュラーの共演者でした。番組のDVDも大ヒットするなど、テレビ朝日を代表する人気バラエティ番組で、レギュラー放送が打ち切られた後も、何回か深夜枠で特番が放送されました。16年ぶりの今回の特番は今秋オンエアで“一夜限り”の復活となります」(制作関係者)

内村にとって『内P』は因縁の番組だと語るのは、テレビ朝日関係者だ。

「’03年、内村さんは当時テレ朝の社員だった徳永有美アナとの不倫が報じられました。2人は『内P』での共演で親しくなったのです。徳永アナの元夫はテレ朝の社員でした。局内の上層部からは“内村を出禁にしろ!”と厳しい声が上がり、徳永アナも『内P』と『スーパーモーニング』を降板することになりました。彼女は’05年4月に退社直後、内村さんと再婚。同じ年の9月に『内P』も終了となり、それ以降、内村さんがテレ朝でレギュラー番組を持つことはなかったのです」

内村がテレ朝に“出禁”にされたことは、盟友・松本人志(60)も証言している。’21年8月、生放送特番『FNSラフ&ミュージック』(フジテレビ系)で松本と内村が7年ぶりに共演したときのことだ。

「番組内で“次に2人が共演するとしたらどの局か”という話題になり、松本さんが『テレ朝は出れないわけやからな!』と暴露。内村さんが苦笑いしたのです」(テレビ誌ライター)

現在、内村は他局でレギュラー番組計7本を抱える相変わらずの売れっ子だ。松本の休業もあり、さらに存在感を増している。

「数年前からテレ朝内でも、安定した人気を誇る内村さんとの関係性を見直すべきなのでは、という声が出始めていました。

その一環として、’18年に徳永アナを古巣『報道ステーション』のメインキャスターとして13年ぶりに復帰させたのです。早河会長が以前から徳永アナを気に入っていたこともありますが、内村さんとの関係修復への期待が込められていたといいます。

現在、徳永さんは『報ステ』の金曜担当ですが、いまだに起用を続けているのも、内村さんとの関係を考えてのことです。局内では内村さんを再起用するためにさまざまな企画が上がっていました。その中でもずっと探っていたのが『内P』の復活案でした」(前出・テレ朝関係者)

内村の仕事関係者もこう語る。

「内村さんもテレ朝からのオファーには正直、複雑な思いがあります。そのため“スケジュールの都合”を理由に新番組への出演には積極的ではなかったようです。

しかし、彼にとって『内P』は後輩芸人たちのよさを生かし、新たな可能性を見いだす番組として大切にしていました。そのため、『内P』終了後の’06年からは共演していたさまぁ〜ずとタイトルを定期的に変更しながら、類似番組を配信で続けてきたのです。ただ、その番組も今年1月に終了しました。そのタイミングもあったのでしょう」

■どん底時代の有吉は『内P』で救われた

さらに今回、『内P』出演者からの熱いラブコールが復活の大きな原動力になっていたと明かすのは、前出の制作関係者だ。

「“立役者”は有吉弘行さんだと聞きました。有吉さんは“芸能界で3番目に好きな人”として、さまぁ〜ずの三村マサカズさんの名前をあげています。2人が会話すると、よく『内P』時代の思い出話になるそうです。有吉さんが猿岩石解散後のどん底時代に、唯一テレビ出演していたのが『内P』でした。乱暴キャラの“猫男爵”が話題となり、再ブレークの契機となったのです。

そのため、よく三村さんとは『また“内P”やりたいね』と話していたそうです。有吉さんがこの話をテレ朝のスタッフに話したことがあり、これが復活の大きなきっかけとなったと聞きました」

有吉はテレ朝では『マツコ&有吉かりそめ天国』『有吉クイズ』の2つのレギュラー番組を持つ。

「彼はテレビ朝日には恩義を感じています。妻・夏目三久さんと出会ったご縁は『マツコ&有吉の怒り新党』でした。また、彼の芸能界の恩人は『内P』の内村さんと事務所の先輩・上島竜兵さんです。上島さんも、『内P』によく出演していました。

昨年末、有吉さんが『紅白』で初司会を務めたとき、内村さんが『ポケットビスケッツ』として出場してくれたご恩を、どこかで返したいと思っていたといいます。義理堅い有吉さんは、『内P』が復活することで、内村さんとテレ朝の関係性が元どおりになることを期待しているのでしょう」(前出・テレ朝関係者)

テレ朝への“土下座奔走”が功を奏し、『内P』復活が叶ったのだ。昨年10月、有吉は『紅白』初司会抜擢を受けて、NHKを通じてこうコメントしていた。

《一番、尊敬している内村光良さんが以前、紅白の司会をしていたのを見ていて、いつか内村さんのようになりたいと目標にしていたので、信じられないです》

今回の『内P復活SP』では、当時番組に出演していた「内P出てた芸人」が参戦する。

「いまや全局制覇した有吉さんが若手時代の気持ちに戻り、恩人・内村さんの笑顔を見たいがため、必死で笑いをとりにいく原点回帰の姿が見られるはずです」(前出・制作関係者)

2人にとって、『内P』復活は大きな転換点となる――。