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「ロマコメの帝王」がこれから「ホラーの帝王」として新たな境地を開くかもしれない……?A24製作による最新主演作『Heretic(原題)』の米予告編からその片鱗を垣間見ることができる。

『Heretic』の監督・脚本を務めるのは、『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』(2019)や『65/シックスティ・ファイブ』(2023)を手がけたスコット・ベックとブライアン・ウッズのコンビ。『クワイエット・プレイス』(2018)や『ブギーマン』(2023)の脚本も務めたホラー映画の新たな旗手たちが輩出するホラー映画は、ヒューのユーモアや貫禄が別ベクトルで発揮されている。

予告編の冒頭、モルモン教を布教する宣教師のシスター・パクストン(クロエ・イースト)とシスター・バーンズ(ソフィー・サッチャー)は道行く人々に「私たちの救い主、イエス・キリストについて学びたくはないですか?」と声をかけ続けている。自転車を担ぎ、雨に濡れながらたどり着いた先はリード(ヒュー)の家だった。

「他の女性がいないのであれば、私たちは家の中には入れないんです」と一度シスター・バーンズは断るが、「妻がいるよ。それでいいかな?パイは好きかい?妻が今オーブンに入れているよ」と2人を快く家に招き入れるリード。シスター・パクストンに「あなたはとても信仰に関心深い人だとお見受けしました」と讃えられ、「僕は信心深く、自分自身が実際に信じる教義に信念を見出すことはとてもいいことだと思う」とリードもご機嫌だ。会話もひとしきり盛り上がったところで、リードが「パイの様子を見てくるよ」と席を外すと、シスター・バーンズは気がついてしまう。部屋のアロマキャンドルがブルーベリー・パイの香りということに…。

異変を感じた2人はリードの家を去ろうとするが、リードは「君たちが出ていきたいのなら引き留めはしない。でも信念に基づいてどちらのドアから出ていくか選んでもらいたい」と”BELIEF(信念)”と”DISBELIEF(疑念)”を2人に提示する。シスター・バーンズが「私たちが出ていくこととどう関係があるの?」と問うと、リードは「全てだよ」とのみ返す。

室内には地下に繋がる階段があることに気づく2人。リードが「心臓の鼓動がより早くなるだろう。死にたいとさえ思うかもしれない。怖がることはないよ。君たちは奇跡の証人となるんだ」と明かす謎は一体何か。タイトルの『Heretic』とはカトリック宗教の教義に対立する信仰を持つ「異端者」という意味だが、リードを指す言葉だろうか。2人はリードの家から逃げ出すことができるか。

『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』(2023)では詐欺師フィッツウィリアム役、(2023)ではウォンカのチョコレートを度々盗むウンパルンパ役など、近年はチョイ悪なキャラクターもハマっているヒュー。本作のリードはユーモラスな一面もあるが、なかなかの曲者と見て間違いなさそう。

『フェイブルマンズ』(2022)で主人公サミーと恋仲になるモニカ役を演じたイーストと、『スター・ウォーズ』のドラマ「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」などに出演するバーンズはともにZ世代の若手俳優。いかにも手強そうなリードに、フレッシュな2人が立ち向かっていく様も要注目だ。

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A24作品『Heretic(原題)』は2024年秋、米国にて劇場公開。

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