6月22日に放った一発でホームラン数は22に伸び、ナ・リーグのホームランダービーのトップに立った大谷翔平。プレーは絶好調だが…… (写真・共同通信)

「オオタニは史上最高のリードオフマンだ」

 6月21日(日本時間)のロッキーズ戦で先頭打者ホームランを放つなど、得意の6月に打ちまくっている大谷翔平。MVP級の活躍に、米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のベン・バーランダー氏は、こう賛辞を送った。

 プレーは絶好調の大谷だが、グラウンドを離れれば身辺が少々騒がしい。6月12日配信の「現代ビジネス」によると、ドジャース日本テレビフジテレビに、球場への“出入り禁止処分”を科したという。

「日テレの取材パスが剥奪されたんです。原因は、大谷さんがロサンゼルスに約12億円で購入した新居の無断取材と、近隣住人へのインタビューを実施したことです。これにより、球場内での取材ができなくなりました。取材を委託されていた現地在住のフリー記者たちは仕事がなくなり、頭を抱えています」(日テレ関係者)

 開幕直前の結婚報道に、水原一平被告の巨額横領事件、そして“12億円御殿”の直撃と、大谷をめぐって加熱する報道に神経質になるのも致し方ない。しかし、2023年までは“相棒”が緩衝材となり、取材が円滑にできていたという。

「じつは、水原被告が通訳以外にも、大谷選手の取材の窓口的な役割をしていました。メディアが多少、無理な取材依頼をしたり、今回のように揉めたりしても、水原被告が大谷選手を説得してくれていたんですが……」(別のテレビ関係者)

 日本で大騒ぎになった出禁騒動だが、大谷御殿をめぐるトラブルは、これだけでは終わらない。現地ライターによると、大谷の自宅近所で事件が起きたという。

「6月上旬、大谷さんの自宅近くに怪しげな車が長時間停車し、車内から何か撮影をしていたそうです。近隣住民が移動してくれとお願いしたが、話し合っても埒が明かないので警察を呼んだと。男は警察に『動画配信のロケハンに来ていただけで、撮影したのは街並みだ』と説明していたそうです」

 本誌は、そのYouTuberの日系アメリカ人男性に接触。当時の話を聞くと、たしかに大谷の姿を狙っていたと告白した。

「警察に事情を説明したところ、街並みを含むその日に撮影した動画を、すぐ削除するように命じられました。拒否すれば、すぐに徘徊罪で逮捕するということで、私には選択の余地がありませんでした。その後、現場を離れても警察車両がずっと尾行してくるんです。同市内で駐車しようとすると、急にサイレンを鳴らして停止を命じられ、車から降りてきた警官が『さっさと市内から出ろ』と、拳銃を携帯している腰に手を当てながら警告してきました」

 日本では考えられない地元警察の厳戒態勢。徘徊罪はカリフォルニア州刑法にあるというが、同州弁護士の清原博氏はこう解説する。

「有罪になれば1年以下の刑事施設収容、または1000ドル以下の罰金が科せられる軽犯罪です。近年、カリフォルニアではパパラッチなどに対する取材規制が強化されています。とくに、セレブの多い高級住宅地を徘徊すれば、不審者として逮捕されることもあります。尾行したのは、地元警察が管轄外まで出たことを確認するためだと思います」

 MLBでも屈指のスーパースターの一人である大谷の動向に対し、米メディアの取材も熱を帯びているという。

「ロサンゼルス市内に、大谷さんが真美子夫人とともに月に1度ほど訪れるという日系美容院があるのですが、ここ最近、毎日のようにパパラッチが押しかけてきて迷惑しています」(美容院関係者)

 日米のメディアに日々追われ続けている大谷。“我が家”でくつろげないなんて、スターの宿命とはいえ、つらすぎる……。

 ※成績は2024年6月22日時点