積極性が光ったキエーザ photo/Getty Images

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イタリア代表のフェデリコ・キエーザが、EURO2024の初戦を終えた直後のインタビューで、アルバニアの開始早々のゴールが、「前回大会決勝を思い出させた」と語った。

この試合、イタリアはキックオフ直後にEURO史上最速の失点という不名誉な記録を被ってしまったのだが、EURO2020の決勝のイングランド戦でも開始2分に失点を喫していたのだ。しかも狭いニアに鋭いシュートを決められるところが似ていたためか、キエーザにその過去をフラッシュバックさせるに至った。ただ立ち上がりの油断を見逃さなかったネディム・バイラミを褒めるべきでもあるが、正直、防ぎようがあった失点だった。

キエーザは続けて「それでもイングランド戦の時と同じように、アルバニアに対して支配し続けることができた」と語った通り、アッズーリは失点の動揺を最小限にとどめ、すぐに持ち直した。そして約10分後には同点、その約5分後には逆転した。

キエーザも右サイドで相手のゴールを脅かし続け、イタリアの勝利に大きく貢献した。マン・オブ・ザ・マッチ選出に遜色ないプレイだった。しかし彼は表情を引き締め「私の見解ではあと数点決めることができたと思う。最後にピンチもあって、このレベルの試合では何が起こるかわからないので、我々が改善しなければならないのは、決めるべきところで決めて試合を終わらせることだ」と分析した。

戦前の評価はイマイチであったが、試合を通して見られた守備の気迫と個々のクオリティの高さは予想以上のものだった、このような戦いが見せられれば、強豪とも渡り合うことは可能であるし、何よりもキエーザが言う通り、トップレベルの試合では何が起こるかわからない。イタリアがトーナメントを勝ち上がっていく可能性は大いにありそうだ。