統計から見る静岡県での住宅ローン選び！ 全国平均との比較も解説
静岡県は日本のほぼ中央に位置し、温暖な気候や美しい自然、おいしい食材などの魅力にあふれ、農業や漁業のほか、製造業なども盛んです。暮らしやすい静岡県は移住希望者も多く、県内に住宅購入を検討している人もいるでしょう。
静岡県で家を買い、住宅ローンを組む場合はどのような選択肢があるのでしょうか。本記事では、住宅金融支援機構の集計調査から静岡県の傾向を考察し、住宅ローン商品を紹介します。
静岡県で住宅を購入する魅力
静岡県は、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターがアンケート調査をした「移住希望地ランキング」で４年連続１位になるなど、移住希望者が多い県です。静岡県で住宅を購入し、生活するメリットや魅力について紹介します。
暮らしやすい温暖な気候
静岡県は、山岳部を除けば年間を通して温暖な気候に恵まれています。冬も晴天が多く、雪も少ないため暮らしやすい気候といえるでしょう。
霊峰・富士山をはじめとして豊かな自然に囲まれており、少し足を延ばせば国立公園・県立公園などに出かけてレジャーを楽しむことができます。お茶やうなぎ、しらす、桜えび、フルーツなどのおいしい名産品も味わえます。
都市部はコンパクトシティになっている
将来の人口減少や高齢化社会を見すえたうえで、コンパクトシティは持続可能な都市経営をしていくための解決策の一つです。静岡県は、山地が多く平地が少ないため、人口の多くが平地に集中し、地形的にもコンパクトシティ形成に適しています。
静岡のコンパクトシティ構想では、都市機能を静岡都心、清水都心、東静岡副都心に集約させて公共交通網を整備し、効率的な都市経営を行うことで環境に配慮した安心、安全かつ便利で賑わいのある街づくりを目指しています。
静岡県における住宅ローンの特徴
ここからは、住宅金融支援機構による【フラット３５】の2022年度集計表をもとに、静岡県における住宅ローンの特徴を見ていきます。
静岡県の借入額・返済額
住宅ローンに関連する静岡県の借入額と返済額は以下の通りです。
また、その他の参考数値として以下も紹介しておきます。
全国平均との比較
続いて、全国平均の数値を見てみましょう。
これらの数値より、静岡県は全国平均と比較すると住宅の所要資金額（予定建設費と土地取得費の合計金額または購入価額）が低めであることがわかります。また、借入額と月々の返済額が低く、無理のない返済になっています。
一方で住宅面積は広めです。このことから、静岡県は他県に比較すると、少ないローン返済で広い住宅を取得しやすい傾向にあるといえるでしょう。
出典：住宅金融支援機構 2022年度集計表
住宅ローン商品を選ぶ際のポイント
住宅ローンにはさまざまな商品があります。静岡県で住宅ローンを組む際には、どのような商品を選んだらよいでしょうか。以下に住宅ローン選びのポイントを解説します。
金利タイプを選択する
まずは、金利タイプの違いについて押さえておきましょう。住宅ローンの金利タイプは、大きく変動金利と固定金利の2タイプに分けられます。
変動金利タイプは、市場金利（短期プライムレート）が低下すると借入金利も下がるため、住宅ローン返済額が減るのが最大のメリットです。現状は主要な住宅ローン商品の金利が1％以下なので、魅力が大きいといえるでしょう。
一方で、市場金利が上昇すると借入金利も上がり、返済額が増えるリスクがあるので注意が必要です。
固定金利タイプには、全借入期間にわたって金利が変わらない「全期間固定金利型」と2年、3年、5年、10年などの期間を選ぶ「固定金利期間選択型」があります。借入時の金利は変動タイプより高めに設定されていますが、返済計画が立てやすいというメリットがあります。
ただし、今は前述のとおり変動金利タイプが歴史的低水準となっているので、相対的に高く感じられてしまっているのが実情です。
固定金利タイプの住宅ローンといえば、代表的なものに【フラット３５】があります。【フラット３５】は、団体信用生命保険への加入が義務付けられていないため、健康上の理由などで団信に加入できない人も利用可能です。
また、子育て世帯の住宅取得を応援する「子育てプラス」や長期優良住宅取得をサポートする「フラット３５S」など、住宅ローン利用者のさまざまなニーズに合わせた商品があります。
地元金融機関、メガバンク、ネット銀行、モーゲージバンクの商品を比較する
住宅ローンは、「地方銀行」「メガバンク」「ネットバンキング」「モーゲージバンク」などさまざまな金融機関で取り扱っています。モーゲージバンクとは、住宅ローンを専門に取り扱う金融機関のことです。
金融機関独自の住宅ローン商品などもあるので、利用する際はそれぞれの商品を比較することをおすすめします。
住宅ローン商品の比較
それでは、住宅ローンを組む際はどの金融機関から選べばよいのでしょうか。以下に、地元金融機関、メガバンク、ネット銀行、モーゲージバンクの住宅ローン商品を比較してみましょう。
地元金融機関
地元金融機関には、地方銀行や信金、労金、JAバンクなどがあり、それぞれに住宅ローン商品を用意しています。いずれも身近に店舗があるので相談しやすく、安心感があります。
静岡県を代表する地方銀行の住宅ローン商品の中身は次の通りです。
固定・変動ミックス型（変動金利スタート）
金利 0.5％～
メガバンク
メガバンクは全国に店舗を持っているため、どこででも利用できるうえ、対面での相談も可能です。もちろん、静岡県内でも利用できます。某メガバンクのネット手続きによる商品例を紹介します。
変動金利（ローン取扱手数料型） 0.375％～
保証会社事務手数料 3万3,000円
ローン取扱手数料 66万円
一般団信 金利上乗せなし
ネット銀行
ネット銀行は金利が低く、自宅でパソコンやスマホで手続きができるので便利です。あるネット銀行の商品例を紹介します。
変動金利（通期引下げプラン） 0.298％～（2024年5月1日現在）
※物件価格の80％以下で住宅ローン借り入れの場合
スゴ団信（3大疾病50プラン） 3大疾病で所定の状態になった場合残高の50％保障 金利上乗せなし（40歳未満）
モーゲージバンク（ARUHI）
ARUHIは日本初のモーゲージバンクです。静岡県内には、ARUHIの支店が沼津市、浜松市、富士市の3市にあります。店舗では対面相談ができ、遠方の場合はビデオチャット相談も可能です。物件が決まっていない段階での相談もできます。
