資産10億円超の人気YouTuberが「家は賃貸、クルマなし」というお金を使わない生活を続けているワケ
※本稿は、イングリッシュおさる『先が見えない時代の「お金」と「幸福」の黄金比 最短最速で結果を出して幸せに生きる! 新しい「お金の思考法」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
■純資産10億円でも1日の生活費は3000円以下
個人の純資産が10億円を超えることが出来た僕ですが、普段、まったくお金を使わない生活をしています。
生活ぶりは手取り18万円、残業150時間だった貧乏教員のときと全然変わってなくて、車は持っていないし、家は賃貸です。ブランドもの、高級時計、お酒、ゴルフには興味がありません。
日々の生活は朝起きて、ジムで筋トレをして仕事して、サウナに行って、ご飯を食べて、夜中の3時、4時まで仕事をして……のルーティンです。
外食はほとんどしないか、するなら大戸屋。1日3000円もあれば楽勝で生活できてしまいます。
僕が資産を残せたのはたくさん稼いだというよりも、全然使わなかったからなのです。
■多くの人は「お金を使うために費やす時間」を軽視している
ではなぜお金を使わないのかというと、生活水準を上げたくないからです。ハードワークが基本だから使うヒマがないというのもあります。
僕がお金を使わないのは、お金を使うと損失が発生するからです。
「お金を使ったらそれは損失になるよね」と思われるかもしれませんが、そうではないのです。
僕が考える、お金を使うことの一番の損失は「お金が減ること」ではありません。「お金を使うために費やす時間」なのです。
たとえば100万円の買い物をするとします。そのときには100万円というお金だけでなく、時間を使って買い物をしているわけです。
その時間を使って本来稼げるはずのお金があったはずなのです。その時間を使ってしまったことが最大の損失なのです。
散財してお金がなくなって破産する人というのは、お金を使ってしまったことよりも「本来稼げるはずの時間」を失ったことが大きいのです。仕事に振り向ける時間が減ったことによって「稼ぐ力」が落ちてしまうのです。僕はそういう人を何人も見てきました。
もちろん、お金を使ってはいけない、遊んではいけないという話ではありません。僕だって時々は息抜きもするし、お金を使うこともあります。
要はお金を使うことは自分のリソースをダブルで使い込んでいるという自覚をもって、バランスを考えながら使うことが大事だと思っています。
■一時的に大きく儲けた人が迎える悲惨な末路
僕はこれまでビジネスがうまくいって一時的に大きく稼いだはいいけれど、生活水準を上げて悲惨な末路を迎えた人をたくさん見てきました。
ビジネスが当たってお金がガーッと入ってきて、高級時計を買って、すごい高級車に乗って、ブランド物を買いまくって、キャバクラに行きまくって破綻した人とか、3億円を稼いでそれを全部使ってしまって、結果的に支払いがどうにもならなくなって海外に逃げて行った人とか……。
世の中にはいろんなリスクがあります。トレンドの変化もあるし、大手企業が参入してくるかもしれないし、新型コロナウィルスのように想定外の世界的変化が起こるかもしれません。
数年前にフォロワー100万人を誇ったトップインフルエンサーの多くが引退か収益半減という事実があります。インフルエンサーには賞味期限があるのです。
だから今稼ぐことが出来てもそれがずっと続くとは限りません。だからこそ、稼ぐことが出来たなら、危機管理をしっかりすることが大事です。
■生活水準を上げるに伴って出費がよりかさむ理由
ところが多くの人は収入が上がると、それがずっと続くと過信して、生活水準を上げてしまうのです。
生活水準を上げると連鎖的に出費が増えます。僕はそれを「伴う理論」と呼んでいます。
たとえば家賃を上げて広い家に引っ越すとします。するとそれに見合う高価な家具、ソファやテーブル、タンスなどのアイテムをそろえたくなります。広くて余ったスペースに絵を飾ったり、置物を置きたくなります。
次はそれに見合った車が欲しくなります、車を買うと駐車場代、ガソリン代、保険、税金などの維持費がかかります。
さらに「素敵な家」「素敵な車」に見合う自分になりたいという欲求が高まって、服装、車、時計、アクセサリー、美容など外見にお金をかけるようになります。
これが「伴う理論」です。「ひとつ買っただけ」と思うかもしれないけれど、その一つの支出が次の支出を呼んでしまいます。そうなると元の生活水準に戻るのは容易なことではありません。僕はそれをとても恐ろしいことだと思っています。
■1億円なんてあっという間になくなる
僕が知る限り、事業で失敗する人はほとんどが生活水準を上げてお金を使いきってしまったことによる「自滅」です。
事業がうまくいって、純遺産1億円を持てたAさんとBさんという2人がいたとします。
Aさんは以前と変わらず家賃10万円の家に住み、投資信託などで資産運用をして生活費を上げることなく地道に暮らしています。
一方Bさんは高級車を買って、家を買って、生活水準を上げてしまい。1億円を使い切ってしまいました。
この2人ともずっと事業が順調ならいいのです。問題は事業が傾いたとき、失敗したときです。1億円のほとんどが残っているAさんはそのお金を使って復活することが可能です。しかしBさんはここで復活ができません。
手元にお金があると感覚がマヒしてきます。いったん生活水準を上げてお金を使い始めるとキリがありません。そしたら1億円なんてあっという間になくなります。
それを考えるとどれだけ成功しても生活水準を一定に保ち、復活できる資金を用意しておくことが何よりも大事だと思うのです。
■「他人軸の幸せ」ではなく「自分軸の幸せ」を知る
お金を全然使わない生活をしている僕ですが、「そんな生活のどこが楽しいのか」と思われるかもしれません。でも僕は今毎日がめちゃめちゃ幸せです。
なぜなら幸せは日常生活そのものにあると思っているからです。やればやっただけ結果が出る仕事があって、その仕事で喜んでくれる人がいる。普段のご飯、筋トレ、妻との散歩、サウナ、海外マーケティングを学ぶ時間、たまの大戸屋でのご飯、すべて最高に幸せです。「ごく普通じゃないか」と思われるかもしれません。ごく普通です。普通をかみしめたいのです。
僕も大きなお金が入ってきたときに、豪華な食事をしたり、一流ホテルを泊まり歩いたことがあります。それなりにいい経験だったけれど、もう十分です。
これらは「外側の幸せ」、つまり「他人軸の幸せ」です。他人軸の幸せを追いかけていると人はいつまでたっても満足できません。ブランド物、時計、車もそうです。
得るべきは自分軸の幸せだと思っています。
子どもの頃って公園で友達と遊ぶだけでめちゃめちゃ楽しかったですよね。遠足の前日はワクワクして眠れなかったりしませんでしたか? そこにはお金など必要なく、自分の内部に幸せがありました。それが僕の言う自分軸の幸せです。
現代社会で生きていると、どうしても他人軸の幸せになりがちです。だからこそ僕らは幸せの軸を自分軸に戻す努力をしなければいけないのだと思います。
■ごく普通の生活にこそ幸せがあると感じられる
僕はたった5年前まで手取り18万円の貧乏教員でした。残業時間が月150時間超で疲弊してつらくて「この生活から抜け出したい」と、そればかりを考えていました。今でもあの日々に戻ったらと思うと怖くなります。
あの地獄のような日々から抜け出すことができただけで、今は十分満足です。たまたま事業が成功してお金はたくさん入って来たけれど、別に大金持ちになりたいわけでも何でもありません。
普通に仕事をして、普通に妻や家族と仲良くして、普通に受講生や友達と楽しく過ごして……、僕にとってそれ以上のことはありません。
お金を使ったその先に幸せは待っていません。幸せは日常生活にあります。それが25億円を稼いだ僕の結論です。
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イングリッシュおさるYouTuber
英語教員の傍ら、YouTubeチャンネルを開設。その後、退職して起業。「英語コーチ-イングリッシュおさる」「YouTubeマーケターおさる」登録者数は合計40万人超。英検1級、TOEIC970点。著書に『元・手取り18万円の貧乏教員が起業1年で月商3.6億円を達成したSNSマーケティング術』(宝島社)、『先が見えない時代の「お金」と「幸福」の黄金比 最短最速で結果を出して幸せに生きる! 新しい「お金の思考法」』(KADOKAWA)がある。
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(YouTuber イングリッシュおさる)