「18きっぷで特急車両に乗れる!」というのは今までと変わりませんが…

特急の運行形態の変更に伴う措置


特急「すずらん」(画像:写真AC)。

 JRグループは2024年1月23日(火)、3月のダイヤ改正にともなう「青春18きっぷ」の扱いについて発表。そのなかで、「青春18きっぷを持っていれば、特急料金を払わなくても特急列車に乗れる」という特例の適用区間に、新区間が追加されています。

 追加されるのは、北海道の室蘭本線の支線である「東室蘭〜室蘭」の区間。室蘭市中心部へ向かう7kmの路線で、途中に輪西・御崎・母恋という駅があります。

 実はこの区間、今まで札幌発着の「特急すずらん」が、「東室蘭から先は普通列車」として運行されていました。そのため、「特急車両」に18きっぷで乗れる「得した気分の列車」として知られていました。

 それが3月16日の改正以降、この特急すずらんが、「終点の室蘭まで特急として運転」という形に変わります。途中の小さい3駅には引き続き停まるため、ダイヤ的にはほぼ変化はありません。しかしあくまで「特急として運転」なため、「18きっぷでは乗れないのではないか」という懸念の声も上がっていました。

 しかし、あくまで地元の利便性のため各駅停車扱いしている背景もあり、この区間も18きっぷで乗車できるという特例がめでたく追加されました。

 ただし注意すべきなのが、東室蘭を越えて札幌方面へ特急に乗りっぱなしになってしまうと、室蘭方面から乗って来た分の運賃と特急料金を払わなければなりません。あくまで「東室蘭〜室蘭」だけ乗る場合に特例が適用されます。

 これで、特急乗車特例は、以下の5区間になります。自由席がある区間は自由席のみ、指定席しかない区間は指定席空席が利用可能です。

・奥羽本線 青森〜新青森
・石勝線 新得〜新夕張
・室蘭本線 東室蘭〜室蘭
・佐世保線 早岐〜佐世保
・宮崎空港線 宮崎空港〜宮崎