体を温めるには、生姜は「生」と「加熱」どっちがいいの?管理栄養士に聞いてみた!

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さわやかな辛みが薬味として活躍する生姜。
じつは体にうれしい効果がたくさんあります。

生姜には体を温める効果だけでなく、免疫力アップ、消化促進、血液サラサラ効果、抗炎症作用などがあり、さまざまな体の悩みをすこしずつやわらげてくれる働きが。

風邪をひきやすい人、冷え性で悩んでいるひとはもちろん、また最近太り気味…というかたにも、体温を高めることで基礎代謝がアップするので、ダイエット効果が期待できます。またPMSや更年期障害によるイライラや憂うつ、頭痛や肩こりといった女性特有の症状にもぜひおすすめしたい食材! しょうがの血行を促し体を温める働きで、自律神経の働きが整い、症状が軽減します。まさに、さまざまな体の悩みに応えてくれる優秀食材なんです!

ところで、生姜は生のまま食べるのと、加熱して食べるのでは栄養効果が違うのはご存じでしょうか?

「生」と「加熱」で変化する栄養成分


生姜は、ポリフェノールなどのファイトケミカルを豊富に含む香味野菜。あまたある漢方薬の半分以上に、生姜が配合されているといわれています。

生の生姜は、消化を促したり糖や脂質の代謝を調整したりする効果があります。肉を柔らかくするたんぱく質分解酵素を含み、殺菌作用もあるので、肉や魚の下ごしらえにもおすすめです。 

その代表的な成分は、抗炎症作用や抗酸化作用などがある「ジンゲロール」。
生姜を加熱して水分をとばすと、「ショウガオール」に変化し、体を温める働きを強化。胃腸など体の芯が温まることで、免疫力も高めることができます。

おすすめの加熱方法は3種類


生姜の効果を高める加熱方法ですが、ただ温めるだけでは不十分です。
ショウガオールは、加熱してカリカリになるほど増加。パリンと割れて粉々になるチップスのような状態がベスト。
 

炒めものなら、最初にじっくり火を通すといいでしょう。さっと炒めたくらいではショウガオールはあまり増えません。焦げないよう弱火でじっくり火を通し、生姜の温度を上げて水分をできるだけとばします。食感との兼ね合いもありますが、サラダ油大さじ1を弱火で熱した後、にんにくチップのようにカリカリになるまで炒めるのがおすすめ。油はねに注意しましょう。


2つ目はオーブンで焼く方法。生姜には糖分があり焦げやすいので、低温で時間をかけるのがコツ。スライスしたしょうがを、100〜110℃で1時間くらいが目安です。オーブンは機種によって若干の違いがあるので、焦げないように様子をみながら、カリカリに仕上がるまで温度や時間を加減して。ほうじ茶や紅茶など、ホットドリンクに入れるのがおすすめ。


3つ目は天日干しです。スライスした生姜を重ならないようにざるに広げ、日当たりや風通しのいい場所で干します。夏は湿気があり失敗しやすいので、乾燥した秋冬がおすすめ。晴天ならだいたい2〜3日が目安。
できあがったら包丁で細かく刻み、密閉できるびんなどに入れて保存します。
トマトを切ってオイルとあわせて和えたり、チャイに入れて飲むのもおすすめです。

(オレンジページ刊『お疲れ女子に捧ぐ しょうがレシピ帖』より)

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