資産3億円でFIRE実現した男性の質素な生活「家は8万円の賃貸アパート、車はコンパクトカー。生活習慣は変わりません」

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もし3億円の資産があれば、40〜50代に早期退職して会社に縛られない自由な暮らしができる……と夢見る人は多いだろう。埼玉県に住む50代前半の男性は、まさにそうした生活を実現したという。

「昨年3月に公務員を早期退職しました。株式投資36年で金融資産が3億を超え、配当収入で年間1000万円貰える見通しが立ったためです。退職前は役所勤務で、年収は税込み950万円前後でした」

ということは、今はさぞかし贅沢な暮らしぶりかと思いきや

「生活習慣は変わりません。弁当などは周辺のスーパーの値引き時間などを把握しており、臨機応変に値引きの弁当を買うことに拘ります」

と節約に余念がない。「お金を使わないことに拘ります」と語る男性は、どのようにFIREを実現したのだろうか。編集部では男性に取材を申し込み、話を聞いた。

年収およそ1500万円、でも8万円の賃貸アパートで暮らす

ここまで資産を築けたのは、株はもちろん自他共に認める「貧乏性」で節約を続けて来た賜物でもあるだろう。現在の収入と内訳について聞いてみたところ、

「年収はおよそ1500万円です。内訳は配当金が月換算で100万、不動産収入として海外の不動産家賃が5万円。最近は少しですが仕事もしています。自治体の施設の受付業務で、週3回7時間働いて15万円ですね」

十分な収入があってもマイペースに社会参加と小遣い稼ぎをしているようだ。家族は妻と二人の子ども(19歳、25歳)だというが、暮らしぶりを聞くと驚くほど質素だった。

「持ち家は無く、駅から10分程度の3LDKの賃貸アパートに住んでいます。家賃は駐車場5000円込みの8万円、車はコスパを重視してコンパクトカー。マツダのデミオに乗っています」

高収入にも関わらず、賃貸暮らし。高級車で見栄を張ることもないようだ。マイホーム購入についてはどう考えているのだろうか。

「幼少の話になりますが、実家で戸建てに越した際、隣家との関係が良くありませんでした。なので、持ち家は動けないリスクがあると思っています。働いていたときは、賃貸のほうが住宅手当が手厚かったことも理由ですね」

「妻からは、お金は大丈夫なんだよね?と確認されました」

しかし男性は一般的に見て50代前半の働き盛り。「仕事を辞める」と知らせた際の、周囲の反応は様々だった。

「職場ではもちろん驚かれましたが、羨望の声も貰いました。株をやっていることは知られていたようです。私を良く知る上司には、『お前は1億では辞めないよな、2億以上だな』と見透かされました」

また早期退職する計画は以前から妻に伝えてはいたものの、こう念を押された。

「妻も正規雇用の仕事は辞めていたので、お金は大丈夫なんだよね? と確認されました」

もちろん現在、家族を金銭的に困らせるようなことは無い。日々の楽しみについてはこう語る。

「休みの日は旅行、投資やスポーツジムなどに時間を割いています。退職して旅行をする機会も大幅に増え、1年で30回近くは行っていますね。旅行先はLCCのキャンペーンで購入できたチケットをもとに決めていますし、宿は価格をベースにして、コスパが良いわりに評判の良い宿を取っています」

「株主優待券を使用して無料の宿などに泊まることもありますね。当然、割引や全国旅行支援を使いながら、如何に金を使わないで旅行するかに一番拘っています」

こうした旅先の決め方は、自由度が低いと見る周囲の知人もいるようだが、男性はやり方を変える気はない。

「金があるのに……。と周りから言われますが、安く旅行や食事ができるのに、わざわざ金を掛けるのがとても馬鹿らしく感じてしまうのは、貧乏性ゆえのものだとも思います」

万事無駄なく楽しく生活している様子の男性だが、こんな失敗をすることもあると語った。

「通販サイトで割安になっている食品なんかが目に付くと、欲しいかどうかより『安いかどうか』が基準で買ってしまうことが何度もありました。要らない分は誰かにあげてしまうので、結局高くつくことは多いです」

キャリコネニュースでは「お金はあるのに貧乏性の人」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/PIXKF66W