4年を費やして作られた「ドラゴンの着ぐるみ」がファンタジーからそのまま飛び出してきたみたい!

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X(Twitter)ユーザーのうおおお(@uh_oh_oh_oh)さんが制作した、ドラゴンの着ぐるみが注目を集めている。

「グワイア」のスマートな立ち姿

「約4年間、ずっと作り続けてきた着ぐるみがついに完成しました!」というコメントとともに投稿された動画には、二足歩行の青いドラゴン「グワイア」の着ぐるみが映っている。中に入っているのはうおおおさん本人だ。

全身トゲトゲしい鱗で覆われており、ドラゴンらしく牙や爪も作りこまれている。まるでファンタジー作品のキャラクターが現実に出てきたような見た目だ。

ちなみに鱗の数は、「1000〜2000枚程度」とのこと。聞いただけで気が遠くなりそう…!

眼をつぶることもできる

「グワイア」のすごさは、その見た目だけではない。動画をよく見てみると「グワイア」がまばたきをしたり顎が上下したりといった動きがある。生物の動きを精巧に再現したロボットを作る「アニマトロニクス」と呼ばれる技術を取り入れ、細部にわたり生き物さながらの動きを実現したのだ。

着ぐるみのパーツを動かすためのコントローラー

パーツの多くは3Dプリンタで出力し、まぶたや顎には動かすためのセンサーやコントローラーなどは別途制作したそうだ。その作り込みは、まさに「神は細部に宿る」という言葉がぴったり。

「グワイア」を見たX(Twitter)ユーザーからは「鱗一枚一枚作ってあるの新鮮すぎて言葉が出ない」「素晴らしい造形です」など、完成度の高さを称える声があがった。

また、以前からうおおおさんの活動を知っていたユーザーからは「おめでとう」という祝福のコメントも数多く寄せられている。

うおおおさんに、「グワイア」制作秘話や完成させた今のお気持ちを聞いてみた。

計画自体は15年ほど前からあった

ドラゴンの着ぐるみ「グワイア」を作ることになったきっかけを教えてください。

15年ほど前にグワイアの原型となるような着ぐるみを作ろうとしていましたが、諸事情から顔の制作中に挫折しました。

その後、4年ほど前に生活環境の変化で時間が生まれ、「もう一度作ろう」と決心し、制作を再開しました。

制作にあたって特に工夫した点、こだわった点があればお聞かせください。

外から見てわからない点ですと、視界の確保を工夫しました。ヘッド内部に眼球やまぶたを動かす機構があり、視界の確保が困難でした。なのでヘッドマウントディスプレイ※を自作し、搭載したカメラの映像を映すことで視界を確保しています。

※ゴーグルのように頭に着けられる映像機器

完成まで4年を費やしたとのことですが、その中で印象に残っていることをお聞かせください。

4年間のうち半分ほどは、布にひたすら鱗を縫い付ける作業をしていました。

当初はツイートへのリアクションも少なく、作業中の鱗の山を見てふと我に返り「自分のやっていることに意味はあるだろうか?」と自問自答することもありました。

しかし、ある程度形になった写真をアップロードした時に一度バズり、多くの方からメッセージをいただきました。「自分のしていることは間違いではなかった」と、少し救われたような気持ちになりました。

制作途中の「グワイア」。この時点で鱗の完成度がすごい

実際に着ぐるみに入って動いた時の感想を教えてください。

いざ完成して着て動いても「完成した」という実感は湧きませんでした。制作の最後のほうは、後頭部やしっぽなど、着ていてもあまり意識しない部分を手掛けていためかもしれません。

着ぐるみを着た自分を撮影した動画を見て、ようやく「完成した!」と実感できました。「グワイア」はまだひとりの時でしか着ていませんので、誰かの目の前で着てみて、見てくれた人のナマの反応を見たいと思っています。

読書の秋ということで、本を持つ「グワイア」。表紙に「鱗」と書いてあるのが面白い

長年の夢を実現させたうおおおさん。カッコよくも愛らしいドラゴンの着ぐるみ「グワイア」が今後どんんな活躍を見せるのか、今から楽しみだ。

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