電気代の高騰で家計は火の車! なんてことにならないように、しっかり節電して夏を乗りきりましょう。夜におすすめの節電方法を、冬の電気代を1か月で半分に減らした達人・あかりさんと家電王の中村剛さんに教えてもらいました。

夜は、電気代がかさむ家電の使い方を工夫して節電

家の中に人が集まる夏の夜は、家族に協力してもらいながら節電しましょう。

●カセットコンロでパパッと調理

調理は卓上のカセットコンロを使用。「災害用にと、カセットガスが安いときに多めに買ったものを普段の料理でも活用。電気を極力使わないという意識が根づきました」

<プロがチェック!電気を熱に変える使い方は、エネルギーを消費しがち>

「電気は、照明のように光として使用する場合よりも、熱として使う方がエネルギーを消費します。ガスを上手に活用してみて」(東京ガス)

●炊飯器の保温ボタンは押さない

炊飯器は、保温時間が長くなるほど電気代がアップ。「残ったご飯は保存容器に入れて冷蔵庫で保存、翌日レンジで温めて食べます。冷凍して解凍するより節電に」

電気炊飯器で米2合を2回炊いた場合と、電気炊飯器で炊いた米4合のうち2合を食べ、残り2合を12時間保温した場合の電気料金の差額(東京ガスより)

●洗濯機は電気代が安い夜に使う

家庭用給湯システムの1つであるエコキュートを利用。「夜間割引になる電力プランなので、洗濯は数日に1回、夜に行います。寝ている間に終わっているので時短にもつながります」

<プロがチェック!プランを確認しておトクな時間を知ろう>

「エコキュート利用者は深夜割引プランがおトク。エコキュート以外の夜間料金が割安なプランは、昼の電気料金が高くなる場合があるので確認を」(東京電力・中村さん)

●つくりおきなら解凍いらず

夕食を多めにつくり、残ったおかずは冷蔵庫で保存して翌日の副菜に。「おかずをプラス1品するときも手間がかからず簡単。冷凍品をレンジで解凍するより、電気代も安くすみます」

●寝るときは、エアコンと扇風機のダブル使い

就寝中のエアコンは、扇風機と一緒に使用。「扇風機を上に向けると、下にたまりがちな冷気が部屋全体に回って快適。設定温度を少し高めにしても、ぐっすり眠れます」

お風呂の節電・節水チャレンジ

お風呂の時間も習慣を変えると節電・節水のチャンス。

●家族まとまって入る

お風呂は家族一緒に。「子どもと一緒に入ることが多いです。その日のできごとを話してくれたり、コミュニケーションもとれて一石二鳥」

●シャワーですます

夏は基本的にシャワーのみ。「湯船につかりたくなるのは、体が冷えすぎたとき。エアコンの設定温度が高めなわが家はシャワーで十分です」

●設定温度は低めに設定

シャワーの設定温度も、夏は38〜39℃と低めに。「ちょっとぬるいぐらいでも、意外と体が温まります」。小まめな見直しが節電のカギ!

→年間2939円おトク!

1人当たり5分(50L)シャワーを使用したときに、給湯温度を42℃から40℃に下げた場合のガス料金の差額(東京ガスより)

<プロがチェック!シャワーを小まめに止める習慣をつけよう>

「シャワーは小まめに止めると、それだけ水道代とガス代をカットできます。意識して、1日1分多く止める習慣を」(東京ガス)

電気代の数字は、東京ガス都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」(2023年1月)より引用

電気代・ガス代の補助は、2023年1月使用分(2月検針分)から9月使用分(10月検針分)まで。8月末までは、電気代は一般家庭で1kWh当たり7円、ガス代は1m2当たり30円が補助される。9月使用分は補助額が半減される。