継続するアウトドア人気を受けて、メーカーもその動きを意識したモデルを送り出している。今回はダイハツ「タント ファンクロス」をプロが診断する!

※こちらは「GetNavi」 2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が診断します】

自動車ライター・塚田勝弘さん

新車を中心に中古車やカー用品などを取材、執筆を行う。ゲットナビの元・編集部員で、乗り物担当だった。

 

家族に愛される定番モデルにアウトドア仕様を追加

ダイハツ
タント ファンクロス
168万8500円〜193万500円

2022年10月、タントの商品改良を機に追加。キャンプをはじめ、マリン&ウインタースポーツに向く撥水シート、防水加工シートバックを標準装備する。ルーフレールもファンクロスの専用装備で、荷物が多くなる趣味に対応。

SPEC【ターボ・2WD】●全長×全幅×全高:3395×1475×1785mm●車両重量:940kg●パワーユニット:658cc直列3気筒DOHCターボ●最高出力:64PS/6400rpm●最大トルク:10.2kg-m/3600rpm●WLTCモード燃費:20.6km/l

 

アクセントカラーがアウトドアで映える

↑センターメーターによりワイドで開放感のあるインパネを踏襲する。オレンジの加飾を随所に配することで、遊び心ある仕上がりに

 

助手席側の大開口ミラクルオープンドア

↑ピラーレス構造の「ミラクルオープンドア」により子どもからお年寄りまでラクに乗降可能。大きな荷物の出し入れも容易に行える。 ※写真はタント カスタムのもの

 

掃除もしやすい撥水シート生地を採用

↑ファブリックシートに撥水加工を施すことで、濡れや汚れに強く、掃除しやすい利点もある。後席シート裏にも防水加工が施してある

 

ファンクロス専用のカモフラージュ柄

↑シートはタントのベージュ系、タント カスタムのブラック系とは異なり、カモフラージュ柄。アウトドアに似合う雰囲気を醸し出す

 

【塚田’s Check】タフさと使い勝手を両立した巧みな設計

「子育て層から絶大な支持を集めてきたタントのイメージを覆す、アクティブでタフな内外装がポイント。キャンプを楽しむ開発担当者ならではの利便性の高い装備も出色です」

 

軽スーパーハイトワゴンに外遊びに便利な機能を追加

ダイハツも助手席側のピラー(柱)がない「ミラクルオープンドア」を最大の特徴とするタントをベースに、ルーフレールやタフな印象の前後バンパーを備えたファンクロスを追加。内装に遊び心あふれるオレンジの加飾やカモフラージュ柄のシートを採用し、撥水加工が施された後席シートバックは、汚れた荷物も積載しやすく、手入れも容易にできる。最大の見どころは上下2段調整式ラゲッジボード。上段にするとクーラーボックスなどの大きな荷物が積みやすく、背もたれ前倒し時に段差のない平らな空間が出現する。下段にすれば荷室高が稼げるため高さのあるモノにも対応する。さらにこのボードは着脱可能で、取り外せば車外でアウトドア用品などを置けるテーブルにもなる。

 

子育て世帯の日常クルマとして人気の同車が、外装と内装を変更することで進化。アウトドアにぴったりなモデルに仕上がっている。