浜田ブリトニー

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 ギャルで、ホームレスで、漫画家……。'00年代の後半、3つの肩書でお茶の間に現れた浜田ブリトニー。一時はバラエティー番組に引っ張りだこだったが本人はメディアに登場したきっかけをこう振り返る。

【写真】かつて”尖りすぎた”表紙の漫画を発売した浜田ブリトニー、現在の姿も

「漫画家としてデビューしたころの私はギャルメイクはもちろん、友達の家やネットカフェを泊まり歩いていてホームレス状態でした。そんな私を当時の漫画の担当編集者がテレビ関係者に紹介してくれたことで、タレント活動するようになったんですよ」

 そもそも浜田が漫画家になった経緯も紆余曲折があった。

「18歳で地元の千葉から上京して、ギャルメイクで渋谷を遊び回りながらキャバクラ店で働いていました。それからトリマーの専門学校に入学したんですけど、卒業後にふと手にした藤子不二雄Aさんの作品『まんが道』に感銘を受けて、漫画家になりたいと思ったんです」

芸能活動は「オファーがあったときだけ」

 '07年に小学館の『ビッグコミックスピリッツ』にて、ギャルの日常を描いた『パギャル!』の連載を開始。'08年に事務所に所属し、タレント活動などで多忙な時期を過ごすも'10年に漫画に専念するため退所。今も独自の“まんが道”を歩き続けている。

「現在、本業の漫画の連載は2本。芸能活動はオファーがあったときだけですね。ほかには漫画のイベントで講師をしたり。最近だと、浅草で漫画イベントカフェ『オカオカ本舗』と、ドッグカフェ『浅草オカオカハウス』をオープンしたんですよ」

 多角的に経営者としての手腕を振るう浜田。浅草に店舗を構えたのも彼女なりのマーケティングがあったようだ。

浅草を漫画の聖地にしたい

「コロナ禍も落ち着いて海外からの観光客が増加していますが、浅草は特に外国人の方から注目が集まっていると感じています。日本が誇る伝統的な和の文化と現代の漫画文化を同時に発信できればと思い、ここ浅草にお店を構えることにしたんですよ。近い将来、浅草を漫画の聖地にしたいですね!」

『オカオカ本舗』では定期的に漫画家のトークイベントやギャラリー展示を開催。ここにも漫画以外でも活動してきた浜田の思いが込められている。

「漫画家さんって原稿料や単行本だけで稼がなくては、って考えの人が少なくないんです。現在は出版不況で書店も媒体も減っていますから、才能あふれる漫画家さんと接する場所を提供して、新しい漫画の楽しみ方を確立したいんですよ」

 私生活では2児の母である浜田。創作活動と事業や保育園の送り迎えなど多忙な日々を送っているが、つらくはないのだろうか。

「悩む暇なんかないですよ! 家に帰ったら3秒で寝ちゃいます(笑)。今の目標は浅草に新店を出すこと。漫画家も読者も喜ばせるような仕事を続けていくことです!」

 彼女の“パねぇ”日々はまだまだ続く!