「立山サンダーバード」をご存じだろうか。富山県立山町にあるローカルコンビニで、一風変わった具材のサンドイッチやおにぎりを販売する店として、SNSでたびたび話題になっている。

そんな同店でまたもや珍しいおにぎりが発見された。ツイッター上で注目が集めたのは、以下の三種である。

富山県在住のツイッターユーザー・なつめ(@sauntm)さんが2023年4月5日に投稿したのは、ビニールでラッピングされた手作り感あふれる3つのおにぎり。

しかし、シンプルな見た目とは反対に、シールに書かれている具材は「わに」「カンガルー」「うさぎ」。一般的なコンビニではまずお目にかかれないようなラインアップだ。

超絶レアなおにぎりたちに、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。

「とても気になります...(笑)」
「カンガルーって本物ですか...」
「どれが1番美味しかったか気になります」

Jタウンネット記者は7日、投稿のおにぎりについて、まずなつめさんに話を聞いた。

思いのほか臭みがなかった

なつめさんが変わり種のおにぎりを発見したのは5日の15日ごろ。帰り道に立ち寄った立山サンダーバードで見つけたという。

「店員さんに『本物ですか?』と聞いたら『本物ですよ』と言っていたので買いました」

というわけで、なつめさんは3種類ともを購入。実食してみたところ思いのほか臭みがなくて美味しかったそうで、「中でも『わに』が最もおいしかったです」。

一体、どういう経緯でこんなユニークなおにぎりが販売されるに至ったのだろうか。

Jタウンネット記者は10日、立山サンダーバードの代表代行・伊藤敬吾さんに話を聞いた。

おにぎりは全部で24種類

伊藤さんによると、同店では年に1度くらいの頻度で、おにぎりの新メニューを考案するようにしている。

「そんな中で、ありがたいことに2021年3月ごろから販売を始めた『うさぎ』がなかなか好評だったんです。それで、『じゃあ次の変わり種具材はどうしよう』と考えていたところ、食材を仕入れている問屋さんが持っていたワニとカンガルーの肉に目を付けました」(伊藤さん)

こうして、2022年9月から「わに」、2023年2月から「カンガルー」の販売を開始。問屋から仕入れたお肉を店舗で調理・味付けして売っているとのことだ。

ちなみに、Jタウンネット編集部は2019年2月13日にも同店の変わり種おにぎりを取り上げている。注目したのは、「しか」「いのしし」「くま」などといったジビエを使用した商品だった(参照:チャーハン、豚汁もサンドイッチに! 伝説のコンビニ「立山サンダーバード」がさらなる進化を遂げていた)。

メニューの入れ替えなどを重ねながらも、この2年間でラインアップは少し増えて、現在では24種類のおにぎりを販売。ジビエ具材も変わらず置いてあるそうだ。

「やっぱり、お客さんには珍しがられることが多いです。普通のおにぎりよりも割高なので、買ってくれる人もいれば見るだけの人もいます。ただ、わざわざ噂を聞いて買いに来る人もいたりするので、ほどよく反響はありますね」(伊藤さん)

富山に行く予定がある読者の皆さんは、試しに立ち寄ってみては?