ツインズ・前田健太【写真:ロイター】

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5日のマーリンズ戦で1年7か月ぶりに登板する

 ツインズの前田健太投手が4日(日本時間5日)に行われる敵地でのマーリンズ戦で、右肘の靭帯修復手術から2シーズンぶりの復帰登板を果たす。登板を翌日に控えた3日(同4日)、心境を語った。

 約1年7か月ぶりとなる公式戦のマウンドに向け「この球場に来て少しずつですけど高ぶってはいます」と率直な気持ちを話した。ツインズは開幕カードを敵地カンザスシティーで迎え、この日からマーリンズとの同一カード3連戦を戦う。前田はツインズ移籍2年目の2021年夏場に右前腕の張りを訴え、同年9月1日に靭帯の修復手術を受けた。オープン戦で順調な投球を重ね明日の登板にこぎつけた。

 前田は、温暖なマイアミでの復帰戦を歓迎する。「1試合目ね、こうやって暖かいところで投げられるというのは僕にとってはありがたいことかなと思います」。春先は極寒な気候が襲う本拠地ミネソタとは肘への負担も違ってくる。

 相手の先発は昨季にナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したサンディ・アルカンタラ。投げ合う右腕が勢いのある好投手ということも意欲をかきたてる。

「ちょっときついですね(笑)。でも、復帰の1戦目にいいピッチャーと投げ合えるというのは逆によかったんじゃないかなと思います。一段と気が引き締まるしというか気持ちも入るというか。しっかりと負けないように投げたいなと思います」

千賀には「ナイスピッチング! おめでとう!」と祝福メッセージ

 マーリンズ打線については「ちょっと新しくなっているチームだと思うので。対戦の少ないバッターが多いんですけど。いいバッターも多いと思います」。中でも、昨季までチームメートでア・リーグの首位打者を獲得したルイス・アラエスをマークする。「味方で心強い選手だったので敵となるとすごく嫌だなぁっていうのは感じます。投げてみないとわからないですけど、1番バッターですし警戒して投げたいなと思います」。

 現時点で球数制限は伝えられていないという。「通常通りだと思いますし、最初の登板というのは例年多くは投げないと思うので。それはちょっと試合に入ってみないとわからないところですけど。行けるところまでは行きたいなと思っています」

 前日2日(同3日)、連絡を取り合うメッツの千賀滉大投手が同地でのメジャーデビュー戦で白星を挙げた。後輩右腕には「ナイスピッチング! おめでとう! と送らせていただきました」と明かした。その千賀とともにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のメキシコとの準決勝を観戦した前田は、日本代表が歓喜に沸いたローンデポ・パークのマウンドで待望の復帰登板を果たす。

 前田は最後、こう締めた。

「日本代表も勝ちましたし千賀もいいピッチングをしたし、僕自身もいい流れに乗って、ここでいいピッチングができればいいなと思います」(木崎英夫 / Hideo Kizaki)