「寝付きが悪い…」これ、シーツのせいかも!? 熱帯夜も眠れる!“正しい寝具ケア”のコツ
熱帯夜が続き、なかなか寝付けなかったり、寝苦しくて途中で目が覚めてしまうという人も少なくないと思います。そのお悩み、ひょっとしたら、寝具まわりを整えることで解決できるかもしれません。
夏場の寝具ケアについて、All About「家事・掃除・子育て」ガイド、住生活ジャーナリストの藤原千秋さんに、SBSラジオ『IPPO』パーソナリティの牧野克彦アナウンサーが聞きました。
牧野:暑いと寝付きが悪くなったり、寝苦しかったりしますが、この原因は何なのでしょうか。
藤原:私たちは寝ている間にも、汗をかいて体温調節をしているのですが、この汗がなかなか寝付けない原因のひとつになっています。
もちろん個人差はありますが、就寝中に冬でも250ミリリットルぐらい、夏だと500ミリリットル、多い人では1リットル近くの汗をかいているそうです。そして、その汗が下着や寝間着、布団にも伝わってしまいます。
朝起きた時に、頭の後ろや背中、腰辺りにちょっと湿った感じがすることはありませんか。その正体が汗なんです。
牧野:となると、確かに寝具のケアが快眠に繋がってきそうですね。具体的にどうすればいいのか教えて下さい。
洗えるものはできる限り洗う!藤原:まず、洗えるものはできる限り洗うこと。汗そのものは汚いものではありませんが、湿った衣類や布などを放っておくと細菌が繁殖してしまい臭くなりますよね。汗で濡れた寝具においても同じことが言えるんです。
枕カバーやシーツ、布団カバーはもちろん、洗濯可能という表示があればベッドパッドや掛け布団、敷き布団、まくら本体などもできる限り洗うようにしてください。洗濯機が小さいなど自宅で洗うのが難しければ、大物が洗えるコインランドリーに持ち込んでみるといいでしょう。
牧野:洗うときに気をつけたいポイントはありますか。
藤原:特にパッド類などで吸水速乾や接触涼感などの素材を使用している寝具が増えてきていると思います。触った感じも気持ちのいいものなのですが、化学繊維でできているので、繊維が細くて、汚れが詰まりやすい傾向があります。そういった、特に汗を吸い込みやすいものほど、洗濯頻度を高くするといいと思います。
あとは、柔軟剤を使うと繊維をコーティングしてしまい、せっかくの効果が薄れてしまうので、なるべく普通の洗剤だけで洗濯する方が効果は保たれます。
牧野:藤原さんはどれぐらいのペースで洗っていますか。
藤原:理想を言うと、週に一度は洗いたいと思っています。家族が5人いるので、全員分を同時にというと難しいところもありますが、それこそコインランドリーも活用するようにしています。これから寝具を新調する予定がある人は、洗濯機で洗えるかどうかもぜひチェックするようにしてください。
洗えない寝具はなるべく乾燥させて牧野:洗濯不可と明示されている洗えない寝具は、どうすればいいでしょうか。
藤原:洗えないものは、なるべく乾燥させてください。水分は臭いだけではなく、カビやダニなどの原因にもなります。晴れた日には外干しできれば行い、難しければ日頃からエアコンの風に当てることなども乾燥には有効です。
布団乾燥機をお持ちの場合は、週に一度ぐらいの頻度で使えるといいですね。カビやダニを予防する効果も期待できます。夏場に布団乾燥機は抵抗があるという人も、熱がこもらない「涼風モード」などで、試してみてみてください。
牧野:その他、すぐに実践できることはありますか。
藤原:暑い時期は、起きてすぐにベッドメイクをしないこと。汗の水分のこもった布団をそのまま上から覆ってしまうことになるので、乾燥を妨げてしまいます。掛け布団などはめくったままの方が乾燥が進むので、起きたらまず、掛け布団などは椅子にかける。そこにできればサーキュレーターや扇風機の風を、部屋干しの要領で一定時間当てて、カラッとさせるといいでしょう。これは比較的すぐに実践できるテクニックかなと思います。
あると便利なおすすめアイテム藤原:私も愛用しているのですが、敷布団ぐらいのサイズの「除湿シート」が便利です。敷布団とかベッドパッドの下に敷き込むことで、汗の湿気がそちらに移ってくれます。マットレスを外に干したり風に当てるのは重いし難しいと思いますが、そのシートを干すだけで湿気対策になりますし、何回も繰り返し使えるのでおすすめです。
あとはダニが心配な方は、ダニ捕りマットを寝具に敷き込むと、ダニをマットの方に移して捕獲することができます。
牧野:なるほど。とにかく湿気とダニについてしっかり対応するということですね。
藤原:寝具の汗対策をしっかりするというのが、夏の快眠に繋がると思います。