【熱帯夜の不眠対策】蒸し暑くて寝苦しい夜…凍らせたペットボトルを枕元に置くと“除湿できる“は本当か?

写真拡大 (全14枚)

昼の猛暑に、日が暮れれば熱帯夜。今年は暑さが厳しいですよね。寝苦しい夜は室温もありますが、実は湿度が高いのが問題です。エアコンの除湿モードをうまく使いたいですが、なぜか体が冷たくなるので苦手という人もいます。そんなとき”凍らせたペットボトルで除湿する”というツイートを見つけました。しかも、8.5万いいねもついています! これは期待できそうです。試してみましょう!

【真夜中の熱中症対策】睡眠中の脱水症に要注意!「夜のエアコン活用法」で真夜中の熱中症リスクから身を守る!


ペットボトルを2本寝室に置くだけ!?

こちらが、8.5万件もの「いいね」がついた話題のツイートです。



このツイートによると、2本の凍ったペットボトルを部屋に置くだけで、除湿ができて、部屋がひんやりするそうです。

コメント欄には「すごいです!」「エコ!費用もゼロ円!」「目からウロコです」など感心する声がたくさん集まっていました。

なぜ、凍った2本のペットボトルで除湿できるのでしょう?

凍ったペットボトルで除湿できる?

調べてみると、その原理は中学校の理科で勉強した「飽和水蒸気量」と「露点」を利用したものでした。なんか懐かしいなぁ~。

簡単に説明すると…。

そもそも、湿度が高くてジメジメするのは、空気中にたくさんの水蒸気が含まれているから。そこに凍らせて冷たくしたペットボトルを置くと、ペットボトルのまわりの空気が冷やされ、水蒸気が水へと変化します。水蒸気が液体…水に変化したことで、「空気中の水蒸気が減る」→「湿度が下がる」→「除湿できた!」というわけです。

日常でも、自動販売機で冷たい飲み物を買った時、ペットボトルや缶のまわりに水滴がつくのはこの現象によるものです。

理屈はわかりましたが、実際に凍ったペットボトル2本で”除湿効果”があるのでしょうか? 実験してみることに。

凍ったペットボトルの除湿効果を実験で証明!

まずは、ペットボトルを凍らせることから!

空のペットボトルに水を入れて冷凍庫で凍らせるのですが、水は凍ると体積が大きくなるもの。その分を考えて、水をペットボトル”満タン”ではなく、7~8割くらいに入れるのがいいと思います。

ちなみに、凍ったペットボトルができるまで、わが家の冷凍庫では6時間ほどかかりました。ペットボトルのサイズは500ml。



凍ったペットボトルが用意できたので、さっそく実験開始!

1.湿度の変化がわかりやすいよう、ラップでふたをし、温・湿度計を入れた水槽を用意します。ちなみに水槽のサイズは幅30㎝×奥行き20㎝×高さ22㎝。



水槽の中の湿度は86%、気温は27.6℃。今日は雨が降っているので、湿度が高いですね。




2.水槽の中に凍ったペットボトルを2本入れて、ラップで水槽にふたをし、湿度と気温の変化を観察します。



ペットボトルを入れて、約3分後。湿度は60%まで下がり、気温も27.1℃になりました。




ペットボトルを入れて、20分後には、湿度はなんと36%まで下がり、気温も21.9℃になりました。すごい! わずか20分間で湿度は-50%、気温は-5.7℃も下げることができました!




水槽の中の気温が下がったため、水槽のまわりの空気中の水蒸気も冷やされ、水槽の表面もうっすらと曇ってきました。



ラップを外し、水槽の中に手を入れてみると、水槽の中の空気がひんやり冷たくなっています。

ペットボトルは、ほぼ凍ったままの状態で、ペットボトルのまわりはしっとりと水滴で湿っています。



ペットボトルを置いたところには、小さな”水たまり”が出来ていました。



これらの”水”は空気中に含まれていた水蒸気というわけですね!

実験では、水槽という狭い空間だったので、湿度と気温が大幅に下がりましたが、広い部屋では巨大な凍ったペットボトルを置かない限り、これほどの効果はもちろん期待できません。ですが、この実験で、凍ったペットボトルで除湿できることは確かめられましたよね!

凍ったペットボトルを枕元に置いて寝てみよう♪

実際に、凍らせた2本のペットボトルを枕元に置いて、一晩寝て、その除湿効果を体感してみることに! 水蒸気が水に変わって、枕元がびちょびちょにならないよう、ペットボトルはボウルなどに入れて置くのがいいでしょう。

 

寝る前、寝室の湿度と室温を見ると、湿度81%、室温28.0℃でした。やはり、雨の影響で湿度は高いです。湿度81%なので”ジメジメ感”はありますが、室温はそれほど高くないので、エアコンが必要なほど暑くありません。

外から空気が入ってくると除湿効果がなくなるそうなので、窓を閉め、エアコンはつけず扇風機だけ回して、凍らせた2本のペットボトルの除湿効果を体験することにします。もちろん暑くなったら、我慢せずエアコンをつけます! 熱中症になったら大変ですものね。

凍らせた2本のペットボトルを枕元に置いた瞬間から、ひんやりとした冷気が漂ってきました。頭が冷やされる感じ。なんだか、気持ちよく寝られそう。では、おやすみなさい…ZZZ。

翌朝。
朝起きて、枕元のペットボトルを見ると、2本ともすっかり溶けていました。



ペットボトルのまわりも水滴でびっしょり。



ボウルの中に溜まった水はこれくらい。



計ってみると70mlありました。約8畳の部屋で一晩、2本の凍ったペットボトルは、これだけ除湿してくれたのですね。



凍ったペットボトル2本で部屋が”ひんやり”とはしませんでしたが、寝ている間、汗をかかなかったようです。肌はサラッとしていました。寝苦しい日は夜中に目が覚めることがありますが、昨夜は目が覚めることなく朝までぐっすり寝られましたよ。凍らせたペットボトル効果なのでしょうか?

さらに、いつもは明け方になると咳が出て目が覚めるのですが、今日はそれがありませんでした。除湿したので、空気は乾燥しているはずなのに…。不思議です。

実際に凍らせたペットボトルの除湿効果を体験してみて、エアコンをつけるほど暑くはないけど”ジメジメ”している時は、凍らせたペットボトルで睡眠環境を快適にするのは、経済的な面でも”アリ”だなと思いました。

また、寝る時だけではなく、昼間エアコンをつけていてもジメジメする日などに、凍らせたペットボトルで除湿してみるのもいいかも! 今度やってみようと思います。みなさんも凍らせたペットボトルで手軽にできる”除湿”のライフハック、試してみてくださいね。


【あわせて読みたい】

【空調の裏ワザ】部屋を最速で涼しくする方法!いきなり設定温度を下げず「風量最大」&「風向は水平」

【暑さ対策グッズ】冷感タオルの進化版!振るだけで即ひんやりなタオル「夢ゲンクール」使ってみた!

【残暑対策】は首から冷やす!自衛隊も公式採用の”爆売れネッククーラー”が本気ですごかった