●大画面&機能アップ、通知への応答機能が便利

ファーウェイのウェアラブル製品の中で、トレンドを取り入れたファッショナブルなデザインのスマートウォッチ「HUAWEI WATCH FIT」。

このシリーズの最新モデルとなる「HUAWEI WATCH FIT 2」アクティブモデルが6月2日に、クラシックモデルが6月9日に発売されました。前モデルと比べてどう変わったのか? 実際に使ってみました。

「HUAWEI WATCH FIT 2」シリコンベルトのアクティブモデル。販売価格は20,680円前後

「HUAWEI WATCH FIT 2」レザーベルトのクラシックモデル。販売価格は23,980円前後

今回試用したのはクラシックモデル。その理由はクラシックモデルがNFC搭載で、ウォレット機能が利用できるから……と思っていたのですが、残念ながら日本は現時点では「検討中」ステータスで、NFCが利用できませんでした。

香港、マカオ、ロシアではウォッチに銀行カードを登録して決済に利用できるほか、ドバイでは乗車カードの登録もでき、いずれはカードキーや会員カード、ギフトカード、クーポンなどにも対応していく予定だとか。日本での展開に期待です。

○「スマート通知」や「Bluetooth通話」で即レスできる

HUAWEI WATCH FIT 2を使ってみて最初に感じた点は、ディスプレイ表示が見やすいこと。

前モデルよりも表示面積が約18.6%も大きくなり、1.74インチの大画面に。解像度も480×336ピクセルになったので、画面表示がクリアです。筆者は一度に多くの情報を確認したいので、複数のアイコンを一画面に表示する文字盤を使用していますが、それでも非常に見やすいなと思います。

歩数、バッテリー残量、血圧、ストレスレベル、カロリー消費量などを一度に表示しても、細かい数字までよく見える

ウォッチフェイスにはさまざまなデザインが用意されていました。筆者は標準ラインナップの中から選びましたが、スマホから写真を転送して、家族やペットなどの写真をウォッチフェイスに設定することも可能。好きな写真を見ながら1日を過ごせるととても癒されそうです。

さまざまなデザインの文字盤が用意されている。常時点灯デザインも用意

筆者がHUAWEI WATCH FIT 2をしばらく使った中で、一番便利だと感じた機能は「スマート通知」でした。

これはスマホで受信したSMSや着信通知を教えてくれる機能で、メッセージをウォッチ画面で確認できることに加え、すでに用意してあるメッセージや絵文字で、簡単に返事をしておける点が役立ちました。目的地まで急いでいる時や、電車の中など、わざわざスマホを出さなくてもウォッチ単体で操作し、ひとまず返信しておくことができます。

MessengerやLINEなどのSMSの通知をウォッチで確認。急ぎの連絡をチェックできる





絵文字や用意された文言を選び、手軽に一報を返せた

新機能の「Bluetooth通話」も、スマホから少し離れた(Bluetoothがつながる範囲の)場所にいてもウォッチだけで通話できるお役立ち機能。試用している間、料理中にかかってきた通話を手元で操作して会話できた場面があり、これも便利な機能でした。

○「Healthy Living」で毎日のタスクを楽しく達成

新たにHUAWEI WATCH FIT 2に搭載された「Healthy Living」も見逃せません。

これは1日にやるべきタスクをまとめた健康管理機能で、起床、水を飲む、体重測定、呼吸、アクティビティ、歩数、睡眠がデフォルトで設定されています。このほか、薬のリマインダーや血圧測定、毎日の笑顔などの項目もあり、筆者の場合は7時台に起床、23時台に就寝、毎日6,000歩以上歩く、水を1日1.5L飲むなどを設定しました。

「Healthy Living」で毎日の健康を管理。1日にやるべきタスクをまとめて見られる

普段から水分補給が少ないと感じていたので、この「Healthy Living」機能で1日の水分量を見える化できたのはとてもよかったです。改めて水分不足が実感できたので、毎日、起床時や入浴後などの水分補給が習慣になりました。

HUAWEI WATCH FIT 2はHUAWEI「ヘルスケア」アプリと連携して利用します。250mlの水を飲んだら、アプリで「水を飲む」をタップすると、空のコップに水が注がれるアニメーションが。そんな様子も見ていて楽しかったです。なお、ウォッチでは「Healthy Living」の達成状況を確認することができます。





HUAWEI「ヘルスケア」アプリ(左)と「水を飲む」の入力画面(右)。水が注がれるアニメーションが楽しい

●「位置を特定中」ワークアウト測位がより正確に

○5種類の衛生測位システムに対応

HUAWEI WATCH FIT 2では、GPS、BeiDou、GLONASS、Galileo、QZSS(みちびき)の5種類の衛生測位システムに対応。より位置情報を正確に追跡できるようになりました。

これまでとの違いは、ワークアウトの開始時にわかります。ワークアウトを選択すると、「位置を特定中」という画面が表示され、位置情報がちゃんと取得できるとGPSのアンテナが3本立ちます。この表示を確認してからワークアウトを行なうので、ルートなども間違いなく表示されました。





ワークアウト時に位置情報をしっかり特定。やる気もアップする(気がする)

ワークアウトは97種類に対応。ランニングや水泳など、ポピュラーなワークアウト7種類に対しては、運動前の準備体操や運動後の整理体操の動画も付いています。音声ガイドは英語ですが、動画を見れば動作はわかります。

筆者は主に屋外ウォーキングを利用していたのでまだ使っていませんが、ランニング能力指数やスマート伴走、最大酸素摂取量など、ランナー向けの機能が増えており、準備・整理体操の動画も含めランニングをする人にとっては役立つでしょう。

ワークアウトモードの表示

ワークアウト中は心拍数をモニタリングして心拍ゾーンを表示する

アプリで表示したワークアウトの詳細情報。ルートやペースなどがわかる

○お出かけや運動中に役立つ音楽保存機能

HUAWEI WATCH FIT 2は、音楽再生や保存にも対応。アプリから音楽を転送しておくと、スマホを持っていなくてもイヤホンとスマートウォッチを直接つなげて、音楽を聞きながらワークアウトできます。プレイリストも作成できるので、テンション高めの音楽を入れておくと、楽しくワークアウトできそうです。

ウォッチで音楽の再生や保存ができる

もちろん健康管理機能として、睡眠モニタリングや心拍数モニタリングのほか、血中酸素の常時測定にも対応。ストレスモニタリングもあるので、毎日の健康状態を確認することができます。

血中酸素を常時測定できる。なお公式サイトでは(WATCH FIT 2は)一般的なウェルネス・フィットネス目的の製品であり医療機器として設計されたものではなく、病気などの診断、治療、予防の目的には使えない、との注意書きあり





アプリではより詳細な健康状態が確認できる。ストレスについても常時モニタリング。数値が高いときは実際にどんな状況だったか振り返ってみたりも

○価格以上に機能豊富なスマートウォッチ

バッテリーの持ちも良く、1週間程度は充電不要で利用できます。充電時間も5分程度で1日利用できるようになるので、筆者はお風呂に入っている間に充電していました。筆者が利用しているクラシックモデルはレザーベルトなので、入浴時は外していますが、ウォッチ自体は5ATM規格に準拠しているので、シャワーやプールなどは平気。シリコンベルトのアクティブモデルなら、ずっと腕にはめておけると思います。

お値段的には20,000円超えとミドルレンジではありますが、価格のわりに機能豊富なスマートウォッチなので毎日の良い相棒として活躍してくれそうです。

綿谷禎子 わたたにさちこ 情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。 この著者の記事一覧はこちら