※この記事は2011年09月09日にBLOGOSで公開されたものです

　ニューヨークの世界貿易センタービルにジェット機が突っ込み、世界中に衝撃を与えた米国の同時多発テロから、11日にちょうど10年を迎える。事件現場の通称「グラウンド・ゼロ」では、ニューヨーク市主催で「米国同時多発テロ十周年追悼記念式典」が日本時間の11日21時40分から翌日2時まで開催される。


　この式典には、バラック・オバマ大統領やジョー・バイデン副大統領、ジョージ・W ・ブッシュ前大統領、ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長、ルドルフ・ジュリアーニ前市長らが出席する予定。犠牲者家族による弔辞のほか、同時多発テロの犠牲者らの名前が読み上げられる予定だ。

　オバマ大統領がどのような演説を行うのか注目される……と言いたいところだが、そうはならない。ブルームバーグ市長は、参加者は一切、政治的な演説は行わず「ポエムや引用句のようなものを朗読する」と述べている。「この式典には相応しくないからだ」と言う。ニューヨーク市だけで約3000人の命が奪われただけに、式典が政治利用されることを拒んだようだ。

　米国の論壇サイト「ハフィントン・ポスト」の7月30日付けの記事では、コリーン・ロング記者の署名入りで、以下のように報じている。【文：安藤、翻訳：清水（BLOGOS編集部）】

ニューヨークの同時多発テロ10周年の式典にブッシュ前大統領らが出席


ニューヨーク - ワールド・トレード・センターへのテロ攻撃から10周年となる、今年のセレモニーは厳粛なものとなるが、ブッシュ前国大統領の出席と遺族がテロ攻撃によって失った愛する人の名前が刻まれている記念碑を見る機会があり、風格のある式典となるだろう。と、マイケル・ブルームバーグ現ニューヨーク市長が語った。

オバマ大統領も同時多発テロ事件が発生した当時に指揮を執っていたブッシュ前大統領、ルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長、ジョージ・パタキ前ニューヨーク州知事、アンドリュー・クオモ現ニューヨーク州知事、クリス・クリスティーン現ニュージャージー州知事と共に出席すると発表した。

ブルームバーグ市長はWOR-AMの自身のウィークリー・ラジオで連邦議会議員も短いポエムか引用句を朗読するが、演説は行われないと語った。

また"この式典は政治的なものにはならない。だからこそ、ポエムや引用句のようなものを朗読者の方には読んで頂くが、どのような演説も行われることはない。この式典には相応しくないものだからだ。"

市長は９月１１日（日）に執り行われる式典の詳細を少し明らかにした。式典は西海岸に続くハイウェイ上で模様される予定で、犠牲者の親類のみが記念碑内に入ることが許可されており、２つの大きな人工的に作られた滝の周り囲む手すりに刻まれている犠牲者の名前を探すことが出来る。２つの滝はワールド・トレード・センター跡に建設された。

名前は3000人分に登り、米防衛省とペンシルベニア州のシャンクスヴィルに墜落したユナイテッド航空93便の犠牲者の名前も含まれており、式典当日は始めて犠牲者の名前が読み上げられる。
元記事：9/11 10th Anniversary: Former President George W. Bush Will Be In New York City

特集・同時多発テロから10年


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