2月以降の指定券発売が見合されました。

ピストンリング破損により運行できない状態に

 JR北海道は2022年1月19日(水)、釧網本線で運行している「SL冬の湿原号」について、牽引機関車を蒸気機関車からディーゼル機関車に変更すると発表しました。


SL冬の湿原号(画像:写真AC)。

 理由は牽引機である蒸気機関車C11形171号機の不具合です。1月15日、釧路運輸車両所から釧路駅に向けて出発する際、不規則な排気音が発生したことで直ちに運転を中止し、車両調査を行った結果、蒸気を動力に変える「蒸気室」のピストン内部品(ピストンリング)が割損していることが判明。蒸気が漏れ、運行できない状態であるといいます。

 当該部品は先ごろ行われた全般検査時に新しく製作して交換した部品といい、詳細な原因を調査中としています。修繕に時間を要することから、牽引機関車をディーゼル機関車に変更するということです。

 1月22日(土)、23日(日)、28日(金)、29日(土)、30日(日)の運行がディーゼル機関車の牽引となりますが、2月以降の運転日の指定券発売を見合わせている状態だそうです。なお、ディーゼル機関車牽引に伴い、座席指定料金は530円となるそうです。機関車の変更を理由に旅行を中止する人には、無手数料での払い戻しを受け付けています。

 JR北海道は「SL冬の湿原号」で使用している客車のリニューアルを図り、この1月からの運行に向け、1号車と5号車を窓の大きな「たんちょうカー」に改造したばかりでした。「牽引機関車の変更により、蒸気機関車での運転を楽しみにされていたお客様や沿線の皆様に深くお詫び申し上げます」としています。