「キャンパス内で遭難しそう」 吹雪の中、ポプラ並木の中を歩く...北海道大学での学生生活が過酷すぎる件
1月20日は大寒だった。日本はいま、一年で最も寒い時期を迎えている。
とくに北海道は、この冬、度重なる寒波に見舞われているという。
そんな北海道で撮影された写真が、2021年1月19日に投稿され、話題となっている。
北大に通うとはこういうこと。 pic.twitter.com/xWey1O2GLr
— 村橋究理基北大@生誕11154日目15:03:02 (@mkuriki_) January 19, 2021
写真は、一面の雪景色だ。ホワイトアウトとはいかないまでも、それに近い状況ではないか。ポプラ並木の道を歩く人の後ろ姿が見える。「北大に通うとはこういうこと」というコメントが添えられているが、いったいどういうこと? 北海道大学のキャンパスとは、このように過酷な大自然の中なのか。
投稿者は村橋究理基(くりき)さん(@mkuriki_)という、北海道大学大学院理学院で宇宙理学を専攻する研究者である。このツイートには5万2000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(1月21日夕現在)。
ツイッターには、「素敵な光景」「冬ソナ」という感嘆の声と、「キャンパス内で遭難しそうwwwwww」などといった声が、微妙に交錯している。
Jタウンネット記者は、村橋さんに「北大に通うとはどういうこと」なのかを、じっくり聞いてみることにした。
「私も、自宅から理学部まで 2 キロ ほど歩きます」
村橋究理基(@mkuriki_)さんのツイートより
村橋さんによると、撮影したのは1月19日の昼過ぎだったという。撮影したきっかけを聞くと、こう答えた。
「その日は朝からよく雪が降っており、ときおり札幌でもかなり視界が悪くなるような天候になることがありました。このような日は大学構内の樹木等に着雪し、綺麗な画になることが期待できるのでカメラを提げていました。たまたま平成ポプラ並木のところで視界が悪くなったところで、前方の人が苦労して歩いているのを見かけて、雰囲気があると思い撮影しました」
平成ポプラ並木とは、旧ポプラ並木が倒木などで老朽化したため、2000年(平成12年)に植樹された新しいポプラ並木のことだ。旧ポプラ並木から農場を隔てて500メートルほど北に、手稲山を望むように東から西へ延びている。
それにしても北海道大学では、雪の日でも、みんな歩いているのだろうか?
「歩くのが普通です。私も、自宅から理学部まで 2 キロ ほど歩きます。だいたい 30 分程度です。冬に自転車に乗ることはかなりオススメできません。絶対に周囲に迷惑を及ぼさないという強い覚悟が必要です。自転車に乗る場合は、しっかりと圧雪された程よい固さの雪で、滑る危険性が低いと判断し、十分に安全に気をつけて乗っています」(村橋さん)
冬、とくに苦労する点は何だろうか?
「雪が降っているときはもちろん辛いのですが、晴れた日でも、北海道は気温が低く積もった雪が溶けにくいために、強い風で飛ばされて生じる地吹雪に顔が晒されるのが辛いです」(村橋さん)
南国育ちの記者は、もう聞いているだけで、充分に辛くなってしまった。
「北大構内を VR で撮った動画をあげたりしているのでご覧ください。これほど吹雪いている時の映像ではありませんが......」と、村橋さんがYouTubeで公開した動画を紹介してくれた。−−冬の北大に関心を持たれた方は、ぜひご覧いただきたい。