フル出場で気を吐いた香川。試合に敗れたも、その姿勢は高く評価された。(C)Rafa HUERTA

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 現地時間8月16日に、ラ・リーガ2部の昇格プレーオフ準決勝・第2レグが行なわれた。香川真司が所属するサラゴサ(リーグ3位)は、ホームでエルチェ(同6位)と対戦。0−1で敗れ、1部昇格への道は絶たれた。

 香川はトップ下で先発し、フル出場。スペイン紙『AS』は「アラゴンのチームにとって呪われたシーズンだった」と嘆いた一方、香川には3点満点中2点を与え、このように評した。

「サラゴサは明確なアイデアを持って試合に臨んでいた。カガワ、ラウール・グティらの才能のおかげで、試合を良いペースで進める土台は整っていた。カガワの優れた足がもたらした積極的なプレーで、ゴールに迫る場面もあった」

 また、現地局『ABC』は「カガワは鋭いチャンスメーカーとして機能していた」と背番号23を称えている。だが、86分に獲得したPKをハビ・ロスが外したシーンについては、「試合を通して、サラゴサはフィニッシュを決め切る力が不足していた。ロスがPKを外した場面は、その典型例だ」と辛口で批評している。

 プレーオフに臨むにあたり、サラゴサは度重なる日程変更に加え、点取り屋だったワトフォード保有のルイス・スアレスがチームを離脱。新型コロナウイルスによる影響で被った、「歴史上でも珍しい純然たる不幸」(『AS』)に振り回されてしまった点は否めない。

 だが、こうした劣勢をバネにピッチ上で奮闘した香川の姿は、スペインのメディアに強い印象を残したようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部