いざというときのために、防災食や備蓄は常にチェックしておきたいもの。また、外出自粛モードになっている現在も、とても役立ちます。

最新の防災事情では、毎日の持ち物を見直すことが大切とわかってきました。今回は「食の備え」について、危機管理アドバイザーの国崎信江さんに教えてもらいました。


お菓子も十分な備蓄になります

いつも食べているものを非常食に!



「防災用に特別な食品を用意するのではなく、普段食べているものを利用すれば問題ありません。備蓄の目安は1週間から10日分。乾パンなどの非常食だけで備蓄するのは大変ですが、いつも食べているものを少し多めに買って、消費しながら備蓄していく方法ならムダも出ません」と国崎さん。

食べ慣れたものを災害時にも食べられるように備えておくことが大事なんです。

<食の備蓄(1) そのまま食べられるもの>



フルーツ、肉・魚加工品、缶づめ、チーズ
火や水を使わなくてもそのまま食べられるものは、災害時に重宝します。食べる順番を考えて賞味期限が近いものから消費。缶づめと缶切りをセットで用意しておくことも忘れずに。

<食の備蓄(2) お湯を注いだり、ゆでて食べるもの>



カップ麺、レトルト食品、パスタ乾麺
カップ麺はうどんやそばなども取り入れると、バラエティーがあって食べる楽しみになります。レトルト食品はひじき煮、キンピラゴボウ、サバのみそ煮など総菜系もストックを。

<食の備蓄(3) 水以外の飲み物>



ジュース、コーヒー
ミネラルウォーターだけにこだわらず、家族の好きな飲み物も備えるようにしましょう。野菜ジュースは野菜不足がカバーでき、カップつきの飲み物はカップがあとで役に立ちます。

<食の備蓄(4) お菓子>



クッキー、チョコ、せんべい
糖分があるお菓子はエネルギー補給にもなります。被災して食欲がないときや気持ちが不安定なとき、甘いものを食べることで元気がでることも。個包装のものが重宝します。

<食の備蓄(5) 携帯できるもの>



ドライフルーツ、ナッツ類
避難所に移動する際に持ち出せるものや歩きながら食べられるものがやはり便利。ドライフルーツ、ナッツ、チーズ、バランス栄養食品など栄養価の高いものを備えておくのがおすすめです。

災害時にあると便利なお助けアイテム



●キッチングッズはコンロ、深めの鍋、ハサミなど

カセットコンロとガスボンベがあれば、電気やガスが止まっても温かいものがたべられます。深めの鍋はレトルト食品の湯せんなどいろいろ使えて便利。キッチンバサミは、まな板なしで食材がカットできます。

●ラップで食器を汚さない

被災時の調理はできるだけ水を使わないようにするのがポイント。食器にラップをかぶせて使用すれば、食器を洗わずにすみます。箸やスプーンも1回ずつ洗わずに、ウエットティッシュでふいて水を節約!

ESSE5月号
では、このほかにも災害に備えるための「衣の備え」「住の備え」、そして「切り取って使える防災マニュアル」を特集しています。ぜひ、チェックしてみてください。

<イラスト/木波本陽子 取材・文/ESSE編集部>

【監修/国崎信江さん】
危機管理アドバイザー、危機管理教育研究所代表。自然災害や防犯について研究し、国や自治体などの防災・防犯対策に携わる