人気占い師・ゲッターズ飯田さんに「今まで占ってきた中で1、2位を争う運の強さ」と言わしめた湘南乃風のSHOCK EYEさん。「歩くパワースポット」と言われ、「SHOCK EYEを待ち受け画面にするといいことがある」と社会現象にまでなりました。

新刊『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣
』(講談社刊)を発売したばかりのSHOCK EYEさんに運気アップの習慣、そしてご自身が実践している家族とのコミュニケーションの取り方について伺いました。


SHCOK EYEさん

SHOCK EYEさんが考える家族とのコミュニケーションとは



●「いいことが起きる」サプライズよりも、日々の過ごし方のほうが大事

――多くの方がSHOCK EYEさんをスマートフォンの待ち受け画面にするなど、ムーブメントにもなりました。待ち受け画面にすることで、実際に「こんな恩恵があった」といった声で印象的なエピソードはありましたか?

宝くじとか取れにくいチケットが当たったとか、いろいろ聞きましたね。でも、いいことが起きたら、そこで終わりではないと思うんです。そのあとの過ごし方で、それが幸となるか不幸となるかはその人のとらえ方で変わってくると思うから。要はその大きなことがきっかけで人によっては身を滅ぼしてしまうこともあるんです。だから、「いいことが起きた」ってじつはとても曖昧なものだと思っています。
本当に大切なことって、じつはそういう大きなサプライズのようなひとつの出来事じゃなくて、“日々”なんじゃないかって感じていて。普段から、前向きに日々を過ごすことのほうが大事だと思うんです。

僕はもともとリアリスト(現実主義)なので、いきなり奇跡は起きると思っていないんです。だから、どういうふうにすればポジティブに生きていけるのか、運とはなんなんだろう、ということに、この1年とことん向き合いました。その結果、前向きに生きる習慣を身につけることで、ようやくサプライズみたいなことがポンッとやってくるっていうのはこの1年間で体感できたことでした。

――待ち受け画面にすることで、いいことが起こることを期待するだけではなく、日々の過ごし方の大切さに気づけることのほうが大事ということですね。

そうですね。多くの方がそんなことに気づくきっかけになればいいです。僕自身もこれまで体感してきたいいことが起きていく習慣とかを伝えていきたいと思っています。僕もちゃんと信頼に値するような人間になりたいし、お守りという意味で、僕を待ち受けにするとか、心のよりどころに思っていただけたらうれしいです。

●子どもに自分の相談もしちゃう。毎日幸せだと思える大人になってほしい


――SHOCK EYEさんは、2人のお子さんのお父さんでもあります。本では、子どもを褒めることの大切さについても触れられていますね。

じつは僕自身があまり褒められて育っていないというのもあって、だからこそ、褒められたときのうれしさってわかるんです。褒められてうれしくない人なんていないし、褒めた先にメッセージがあるなら、絶対に褒めてあげたほうがいいと思います。でも、褒めたくないことをただ褒めるんじゃなくて、ほんとうに偉いなって思っているからこそ褒めています。そこは素直な気持ちです。

ここに至るまでは葛藤もありました。以前は「あまり褒められると調子に乗るんじゃないか」って思ったことがありました。自分がそうだったから。褒められるとどうしたらいいのか分からなくなるし、窮屈だと思っちゃう。「歩くパワースポット」って言われることにも、心のなかでは、おこがましいっていう気持ちがつきまとっているんです。

――今も窮屈ですか?

感じますね。だからこそ、褒められたら素直に喜べる人は魅力的だな、と思う。褒められて育った人が、全員が調子乗っているのかって言ったら絶対にそんなことはない。ちゃんと地に足つけてしっかり自己肯定感を持ってすごくキラキラと生きている人たちがたくさんいるし、自分の子どもにはそういうふうに「毎日幸せだな」と思えるような人になってほしい。

それ以外はなんの仕事をしていてもいいし、どんなことに興味を持って突き進んでもいい。自分が幸せだな、楽しいなって思える気持ちを育てたい。そのためには日々ちゃんと褒めてあげることが大事だって至りました。

――子どもの自己肯定感、とても大事と言われていますもんね。

親としては、社会への貢献だとか、キャリアを持つべきだとか、そういう部分での成功とか幸せの形もあるし、子どもがそうなってくれたらもちろんありがたいと思う。でもそれを目標にこうなるべきだ、ああなるべきだって、子どもに強制していくことはできないですね。なぜなら、子どもに嫌われたくないから。子どもとはつねに仲よくしていたいし、味方でいたい。子どもが何か悩んだときに、「ねーねー、ちょっと聞いてほしいんだよね」って言ってもらえる関係性を僕は欲しいんです。

僕は逆に悩みごとを親に相談したことが一度もないんだけど、それって自分が親の立場になったらちょっと悲しい。人に相談して、頼ることで「こうじゃない?」「そうかな?」って話をしていく中で生まれる笑顔や会話ってすごくすてきじゃないですか。だから、僕自身も家族に相談してみたり、子どもにも仕事の相談しちゃう。「どう思う?」って聞いたら「いいじゃん、やりなよ」って言ってくれる。じゃあがんばってみよう、って思うこともあるんです。今の僕にはそれが喜ばしくてうれしいことなんですよ。
この家族像が正解かはわからないけど、うちは日々、こういうふうにやっていこうって決めています。

●家事シェアから家庭の中での共感ポイントを増やす


――最近、家事シェアということで夫婦で家事の分担をする傾向にありますが、どうしても女性のほうが負担が大きくなりがちで、不満をもつ方も多いと聞きます。SHCOK EYEさんは家事も積極的にやられるそうですが、どういった形で円満にやられているのでしょうか?

僕も家事はやるほうですが、スキルで言ったら圧倒的に奥さんのほうが高いですよ。要領得ているし、今でも「自分がやったほうが早い」と思っているはずなんです。今は夫婦共に社会に出ているし、男女平等だと思うんだけど、やっぱり脳の構造が違う部分はあると思うし、どうしても勝てない部分があるんですよね。そこを理解したうえで手伝っています。

家事分担がうまくいかない夫婦は、男性としては一生懸命やっているし、手を抜いているつもりもないんだろうけど、要領が悪かったりして、その結果奥さんにああだこうだ言われたら萎えてしまうと思うんですよね。「じゃあもう得意な人がやってよ」ってなっちゃう。でもそれって解決にならない。だから、奥さんとしてはハードルを上げすぎず、「ちょっとやってくれたらOK」という感じで、少しずつ旦那さんにお願いしていく家事の難易度を上げていくといいんじゃないかな。

会社で言うと上司と部下の関係に似ているかもしれない。最初からすべててうまくできることなんてないですから。家事とか、同じ仕事をやることで共感できる部分が家族の中で増えれば、それはすごくいいことだと思う。例えば、子育てひとつをとっても、1人で何か決断しなければいけないことを2人で相談して考えて決断できるようになれば、負担も軽くなりますよね。だれが偉いとか父親だ母親だということを抜きで、それぞれの分野でフォローし合っていける関係がいいと思います。

●いつか明るい未来は絶対に訪れる。日々を明るく生きていくコツ

――最近はコロナウイルス感染拡大が広がっている関係で、世の中が不安に包まれていますが、こういうときでも前向きでいられるコツを教えてください。

今まさに起きていることも事実だし、大変なことは間違いないし、そのなかで自分たちができることはやっぱり日々、最善を尽くすことですね。僕らもイベントができなくなったり、本当に大変な時期だけど、発信者として予防を呼びかけていこうと思っています。でも、考えたら震災のときもそうでしたが、永遠に続くと思ったあの状況もみんなが力を合わせてこうして乗り越えて、令和も迎えられたわけじゃないですか。

だから、今回も絶対に勝つんです。遅かれ早かれ明るい未来が絶対訪れると僕は確信しています。今は不安をあおるとか不安を探したりするんじゃなくて、もちろん事実として悲しいことは起こっているけど、そんな中でもいいほうに目を向けるほうがいい。人と人とのありがたさに注目したり、してもらうことばかりじゃなくて、自分が人にしてあげられることを考えられたらな、と思います。
そういう日々の過ごし方をたくさんの人がしてもらえたら、絶対に勝てると思っています。

<撮影/八杉和興 取材・文/ふくだりょうこ>

【SHOCK EYEさん】

1976年生まれ、神奈川県出身。2003年、湘南乃風のメンバーとして、アルバム『湘南乃風 〜REAL RIDERS〜』でデビュー。新刊『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣
』(講談社刊)が発売中。オンラインコミュニティ『SHOCK EYEのわくわく相談室
』がスタート。恋愛、仕事、健康、お金…さまざまな悩みをもつ老若男女のみなさんに、SHOCK EYEさんがガチンコで向き合います。(https://shockeye.jp/