フード宅配アプリでSOS伝えた男性を無事保護(画像は『NOWnews 2019年10月17日付「貴州外送小哥搶到一單生意正高興…看到這個立馬報警」(圖/Pixabay)』のスクリーンショット)

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中国や台湾でも人気のサービスとなったフードデリバリー。スマホのアプリひとつで料理が注文できる便利なサービスとして、日々の食習慣にすっかり定着した感がある。このほど中国・貴州省貴陽市で、このフードデリバリーアプリを通して助けを求めるSOSのオーダーがあったという。『NOWnews』『星島日報』などが伝えている。

事件があったのは13日夜8時ごろ。中国のフードデリバリーサービス「餓了麼(ウーラマ)」の配達員をしている宋さんは2件のオーダーを受け取ったが、2件とも配達先は同じ場所だった。1分1秒を争うデリバリーの仕事で、同時に2つの注文を片づけられると口元が緩んだ矢先、備考欄を見た宋さんは思わず固まってしまったという。そこには「通報してください! 警察を連れてきてください、お願いします! 今マルチ商法集団のアジトにいます」と書かれていたからだ。

宋さんは動揺しながらも、まず餓了麼(ウーラマ)の地区マネージャーに連絡。そしてオーダー確認と称して配達先に電話をかけたが、電話に出た女は「かけ間違いですよ」と答えた。宋さんがもう一度かけてみると、今度は別の女が電話を受け、慌てた様子で「出前は頼んでいない」と言い電話を切ったという。

異変を察した宋さんは、同僚数人と派出所へ向かい事情を説明。警官とともに配達先へ向かった。“注文者”をスムーズに救出するため、宋さんはデリバリーのオーダーアプリを通してその人物と連絡を取った。注文者によれば、監視されているため電話はできない状態だということが分かった。また複数回のやり取りによって、警察は注文者の室内での具体的な位置を掴んだ。

オーダーを受けてから約1時間後、警察はマルチ商法集団のアジトになっていた住宅に突入し団員4人を取り押さえ、注文者の男性は無事保護された。なおマルチ商法集団については、引き続き捜査を続けているということだ。

画像は『NOWnews 2019年10月17日付「貴州外送小哥搶到一單生意正高興…看到這個立馬報警」(圖/Pixabay)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)