昨シーズンでは王者奪還まで、あと一歩のところにまで迫った、ボルシア・ドルトムント。ブンデス制覇を目標として掲げる新シーズンの幕開けは、昨季に残留争いを強いられ終盤にシュミット監督が就任した、FCアウグスブルクだ。しかしながら決して諸手を挙げて喜べるような相手では決してないことは、その昨シーズンの両者の対戦からも明らかなことだろう。

 1年前に行われた前半戦での両者の対決では、ロスタイム6分という時間帯で、パコ・アルカセルが決勝ゴールを決めて4−3で勝利。なんとか勝利を収めることには成功したものの、続く後半戦での対決では、シュート数でもキープ率でも圧倒しながら1−2で敗戦。タイトル争いにおいて大きな痛手にもなった。

 ハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOは「アウグスブルクは、決して9人で猛攻を仕掛けてくるような戦い方はしてこないよ」と表現。つまりは守りを固めてくる相手に対して、いかに我慢と攻守のバランスを保っていくが求められることになるだろう。

 特に先日のドイツ杯初戦ユルディンゲン戦では、ブンデス3部を相手に「スピードや動きに欠け、深い位置になかなかいけなかった」と、プロ選手部門担当のケール氏はコメント。主将のマルコ・ロイスも、「より目的意識を強くもったプレー」と、「スピードアップ」を要求した。「相手をもっと走らせて、もっと考えさせていかないと」