ウルグアイ戦では3失点は喫したものの、課題と収穫を明確に口にした東口。正守護神への道を突き進む。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ2018]日本 4-3 ウルグアイ/10月16日/埼スタ
 
 発足まもない森保ジャパンにとって、強豪ウルグアイとのテストマッチは重要な腕試しの一戦だった。4-3という派手なスコアで勝利を飾ったが、すべてが手放しで喜べるものではなかっただろう。
 
 試合中、スタンドがドッと沸いたワンシーンがあった。GK東口順昭からCB吉田麻也へのパスが短く、あわや相手選手に奪われそうになった場面。最後方から丁寧にビルドアップを構築する森保流においては、ひとつの落とし穴になりかねない。パスにこだわれば敵は狙いが定めやすく、簡単に失点に繋がってしまうからだ。

 
 だが、東口自身はさほど意に介していない。周囲が騒ぎ立てるほど、吉田との間に意識のズレはなかったと断言する。
 
「スタンドはけっこう沸いてましたけど、自分のなかではそんなにリスクはなかった。もっとパスが強ければ楽なボールにはなってたのかなとは思います。でも、麻也も問題ないと思っているはずだし、キャーと言うようなシーンではなかった。ああいうところでしっかり繋げて、やっていけるかがこのチームでは大事になってくる。その意味で、今日はチャレンジできたかなと思います」
 
 ロシア・ワールドカップの登録23名に選ばれた東口だが、初の檜舞台で出場機会は訪れなかった。ウルグアイ戦を前にして、刻んだキャップ数はまだわずかに6試合。ガンバ大阪が誇る32歳の守護神にとっては、ここからが本当の正念場となる。
 
「勝ったと言っても、結果が3失点ですからね。修正すべきところはちゃんと修正して次に繋げたい。(ウルグアイは)いままでに感じたことがないくらいのパワーがあったし、すべてのプレーの精度が高かった。でも守備は連携して上手く対応できたとは思うんで、こうした試合を積み重ねていければと思います。試合が始まるまでは正直、不安でいっぱいですよ。でも最終的にどれだけ集中するかで、見れるところは変わってくるんでね」
 
 はたしてアジアカップで正守護神の座を掴むのは誰か。東口が現時点でもっとも近い位置にいるのは確かだろう。