三重県紀北町で開かれた花火大会の写真がツイッターに投稿され、「夢みたいな景色」と話題になっている。

赤、青、緑、ピンク、紫......海の向こうに、色とりどりの小さな花が空いっぱいに広がっている。

「彩色千輪」と呼ばれる花火の種類


投稿写真と同じ「彩色千輪」(実行委のホームページから)

こんな幻想的な風景が2017年7月22日夜、ツイッターに投稿され、大きな反響を呼んだ。

ツイッター主によると、三重の友人がLINE上で送ってきた写真だという。

この花火大会は、22日に行われた「きほく燈籠(とうろう)祭」だ。地元の有志らでつくる実行委員会の主催で、「海のねぶた」とも言われる巨大な燈籠が浮かび、花火との競演を楽しめる。花火は、紀北町の長島港を舞台にして、3000発が打ち上げられた。

投稿写真で写されたのは、「彩色千輪(さいしょくせんりん)」と呼ばれる種類の花火だ。ツイッターでは、その迫力が凄いと話題になり、感嘆の声が相次いでいる。

「裸の大将」こと、山下清のちぎり絵を引き合いに出す人もいた。

紀北町の商工観光課は24日、Jタウンネットの取材に対し、花火に迫力が出る理由について次のように説明した。

「15発も同時に打ったので迫力出た」

「彩色千輪そのものは、1つの玉に小さな花火をいくつも詰めてあるもので、いろいろな場所で打ち上げられています。しかし、燈籠祭の花火は、通常の1発だけではなく、15発も同時に打っています。これは珍しいのではないでしょうか」

投稿写真では、海面近くに扇の形をした煙みたいのが見える。これは、花火大会の目玉となった大仕掛け花火「彩雲孔雀(さいうんくじゃく)」を打った後だそうだ。

この花火は、半円状に打ち上げた花火の縁に小さな丸い花火をちりばめ、孔雀の羽のように演出したもの。それが消えたタイミングで「彩色千輪」を打ち上げたので、投稿写真のような風景になったという。

なお、「きほく燈籠(とうろう)祭」は、発表によると、町内外から約5万5000人の人出でにぎわった。