松山聖陵「試合運び」と「選手層」で18年ぶり決勝へ!松山聖陵先発・後呂 健博(3年)

 1回戦は高知を9対2で下した三本松と、同じく1回戦で徳島商を1対0で破った松山聖陵による準決勝。両チームは3連戦を考慮してエースナンバーを温存。三本松は香西 健太(2年・左投左打・168センチ65キロ・高松市立協和中出身)、松山聖陵は後呂 健博(3年・左投左打・178センチ75キロ・神戸西リトルシニア<兵庫>出身)が先発した。

 試合は試合運びの旨さと選手層が勝敗を分ける展開となった。松山聖陵は1回裏に一死二・三塁から4番・松本 侑馬(3年・一塁手・右投右打・165センチ73キロ・宇和島ボーイズ出身)の中犠飛で先制すると、4回裏には無死満塁から7番・川崎 貴央(3年・左翼手・右投左打・168センチ73キロ・伊予三島リトルシニア)の中犠飛で全ての走者が進塁。続く津波 快哉(3年・中堅手・右投両打・170センチ70キロ・北谷ボーイズ<沖縄>出身)の三塁手頭上を抜く2点二塁打につなげた。

 投げても松山聖陵は「よく投げてくれた」と普段は辛口の荷川取 英明監督も賞賛した公式戦初先発で5回3分の2を5安打2失点の後呂に続き、延べ4人・5投手が無失点リレー。指揮官いわく「この大会に合わせてきた」気迫と、二遊間の組み合わせを探るなど夏への競争原理を両立させてきた彼らは、初出場初優勝した1999年以来18年ぶりの決勝進出と夏の愛媛大会第2シードを同時に獲得している。

 対する三本松はグラウンド整備直後の6回表に一死一・二塁から6番・渡邉 裕貴(3年主将・捕手・168センチ70キロ・東かがわリトルシニア出身)の右中間二塁打で後呂に対応。4回裏二死から香西の後を継いだ安藝 良(3年・右投右打・175センチ70キロ・東かがわ市立引田中出身)も球質の重いストレートを活かし2回3分の2を無失点に抑え夏の香川大会への収穫は多々あったが、継投策含め「後手後手に回った」(日下 広太監督)ことが痛かった。

(取材・写真=寺下 友徳)

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