「睡蓮(すいれん)」の連作などで有名な、印象派を代表するフランスの画家、クロード・モネ。
「光の画家」とも呼ばれ、彼が描き出した光と色に彩られた世界は、多くの人を魅了してやみません。

一生に一度はモネの「睡蓮」の世界に浸れる、パリのオランジュリー美術館に行ってみたいと思っている人もいるのではないかと思いますが、日本に「まるでモネの絵画」と言われる絶景スポットがあることをご存知でしょうか。

それが、岐阜県関市板取にある、通称「モネの池」。

根道神社参道脇にある、さほど大きくはない貯水池なのですが、ネットで注目されたことをきっかけに、テレビや新聞でも紹介され、いまや多くの人がその景観を楽しみにやってくる人気スポットとなっています。

私が訪れたのは朝9時ころだったにもかかわらず、すでにたくさんの人が列を作っていました。

列に沿って進むと、「モネの池」が見えてきます!
しかし、斜めから見た「モネの池」は、きれいではあるけれど、絶景というほどではありません。

光の当たる角度がポイントなのです。

「モネの池」がいちばん美しく見えるのは、手前側中央あたり。山からの湧水を使用しているというこの溜め池の水は非常に透明度が高く、手前中央から見ると日光がちょうど水面に当たり、池の底までくっきりとよく見えます。

水草が揺れる透明な水の中を朱、白、青と色鮮やかな鯉が悠々と泳ぐ様は、まるで動く絵のよう。

こちらの写真のいちばん下に写っている鯉は、頭のところに朱いハートマークのような模様があり、たくさんの人たちがこの鯉の写真を撮ろうとシャッターチャンスを狙っていました。

反対側(奥側)からでも池は見えるのですが、奥から見ると山の影が水面に落ちてしまうため、やはり手前から奥を眺めるほうが池が美しく見えます。

6月は水連の花が咲き乱れ、初夏から夏にかけては紫陽花も美しい「モネの池」。木々の色づく秋にもまた違った景観が楽しめそうです。ただし、いずれの季節も雨の後は水が濁ってしまい、透明度が戻るまで数日かかることもあるというので、ご注意を。

まわりにはほとんど何もなく、公共交通機関も乗り継ぎがかなり不便なので、マイカーで行くしかなさそうですが、岐阜県に車で行くことがあれば足を延ばしてみたいスポットです。

自然豊かな板取川流域には「板取キャンプ場」「洞戸キャンピングセンター」「すぎのこキャンプ場」などたくさんのキャンプ場があるので、家族や仲間でのキャンプの行き帰りに立ち寄るのもおすすめ。

「モネの池」のすぐ近くにあるフラワーパーク板取(岐阜県関市板取白谷440-1)、もしくは、根道神社入り口の目印にもなっているモーニングとランチのお店「風土や」(岐阜県関市板取400-1)をナビに入力していくとよさそうです。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

所在地: 岐阜県関市板取白谷(岐阜市の市街地から国道256号線を北上)