地上から見ると白い光の玉ですが、その表面ではダイナミックな活動が起きている「太陽」。その太陽で7月23日、今年最大のエネルギーを持つ太陽フレアが観測されました。
 


 
太陽フレアとは、太陽の表面で見られる爆発現象です。その大きさは数万kmにも達し、膨大なエネルギーを放ちます。また黒点付近の「太陽活動領域」から多く発生するのも特徴です。
 
今回は3つの太陽フレアが7月22日〜23日に連続して観測されました。3つの太陽フレアはそれぞれの規模がM5.0、M7.6、M5.5に分類されます。このMという単位は太陽フレアのX線の強さを示す単位で、A、B、C、M、Xと文字が変わるごとに強度が増します。ですので、今回のM7.6というのはXに達しない強さの太陽フレアということになります。
 
また、この画像を撮影したのはNASAの太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SOD)」です。2010年に打ち上げられたSODは紫外線観測装置や磁気観測装置などを利用して、今でも太陽の活動を観測しています。
 
そして太陽フレアではさまざまな粒子や電磁波が放出され、地球の電離層に異変が起きたりオーロラや磁気嵐の発生原因となります。これにより人工衛星や無線通信に影響をあたえることがあるのですが、今回のフレア発生では大きなトラブルは報告されていないようです。
 
Image Credit: NASA/SDO
■Sun Blasts 2016’s Most Powerful Flare Yet - Part of Flare Trio | Video
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