クリスティアーノのハットトリックで決着!柏がG大阪との打ち合いを制す

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[7.23 J1第2ステージ第5節 柏3-2G大阪 柏]

 2か月ぶりの連勝を狙う柏レイソルが、5試合負けなし(2勝3分)のガンバ大阪をホームに迎えた一戦。柏が開始14分でFWクリスティアーノが2ゴールを奪うも、その9分後にはFWアデミウソンのゴールとオウンゴールでG大阪が同点に追いつく。それでも後半にクリスティアーノがハットトリックを達成。3-2で柏がG大阪に競り勝った。

 リオデジャネイロ五輪に出場するU-23日本代表のGK中村航輔を欠く柏は、GK桐畑和繁が5月29日の第1ステージ第14節・横浜FM戦(●0-3)以来、約2か月ぶりに先発。MF武富孝介が第2ステージでは初めてスタメンに名を連ねた。

 一方のG大阪は、リオデジャネイロ五輪代表に選出されたDF藤春廣輝とMF井手口陽介が欠場。左サイドバックにはDFオ・ジェソクが入り、ボランチはMF今野泰幸とMF倉田秋が組んだ。[スタメン&布陣はコチラ]

 第2ステージに入ってからの4節でわずか2失点。堅守が戻ってきたG大阪だが、開始9分で黄色の背番号37が個人技であっさりとゴールを陥れた。

 クリスティアーノがヒールで浮き球のパスを前に入れると、武富がDFと競り合いながらもヘディングで前に落とす。ワンツーの形でボールを受けたクリスティアーノは、そのままドリブルでペナルティエリアに進入。右足から放たれた強烈なシュートは、GK東口順昭のニアサイドを破り柏が先制した。

 ブラジル人ストライカーの勢いは止まらない。前半14分、FW伊東純也が右サイドからドリブルで中央へ切り込み、DFを引きつけたところで左サイドのクリスティアーノへ。ワントラップから右足を一閃。シュートはまたしてもGK東口の右を抜ける。柏がJ1通算1000ゴール目でリードを2点に広げた。

 2点を許したG大阪だが、すぐさま反撃に出る。16分、MF大森晃太郎の仕掛けから左CKを獲得すると、キッカーはMF遠藤保仁。ニアに放たれたボールをMF今野泰幸が逸らすと、最後はアデミウソンが頭で押し込んで1-2。1点差とする。

 さらにG大阪の攻勢は続く。柏のクリアボールを右サイドで拾ったアデミウソンが、DFをドリブルで外してペナルティエリアに切り込む。中央にシュート性のボールを入れると、クリアしようとした柏DFに当たってゴールに吸い込まれ、前半23分でスコアは振り出しに戻った。

 低い位置に下がった遠藤をつかめきれず、アデミウソンのドリブルに翻弄されながらも、球際で粘り強さを見せる柏は、G大阪の勢いを削いで同点のまま前半を終える。

 2-2で迎えた後半9分、自陣中央でアデミウソンからMF大谷秀和がボールを奪い素早くカウンターに出ると、最前線の武富へ縦パスを入れる。反転して前を向いた武富は、左サイドを駆け上がってきたクリスティアーノへパスを送ると、そのままドリブルでペナルティエリアにし、左足を振り抜く。シュートはGK東口に当たりながらも、ゴールラインを割る。クリスティアーノの3点目で柏が勝ち越しに成功した。

 勢いを取り戻した柏は、右サイドの伊東、DF湯澤聖人が高い位置をとってG大阪ゴールに迫るが、ラストパスの精度を欠いてしまう。

 後半21分、G大阪は大森のサイドチェンジから右サイドでフリーになっていた米倉にボールがわたる。左足のシュートはGK桐畑のセーブにあってしまう。1点を追うG大阪は、189cmのFWパトリック、192cmのFW長沢駿の長身2選手を投入し、2トップにして反撃を試みる。

 クリスティアーノ、伊東の突破力を活かして効果的にカウンターを仕掛ける柏。終盤にはG大阪がパワープレーに出たが、クロスボールを跳ね返して3点目を許さずタイムアップ。4月から5月の公式戦7連勝以来となる連勝を飾った。

 またしても“鬼門”で屈したG大阪。これで日立柏サッカー場では2011年以来5年間未勝利となった。

(取材・文 奥山典幸)


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