最近無人探査機やさらには有人探査計画で世間を賑わせる「火星」ですが、その火星が5月31日に地球に最接近します。火星が地球にこの距離まで最接近するのは2005年11月20日以来で、その距離は7,528万kmになる予定です。
 

 
火星は太陽の周りを楕円軌道で周回しており、地球からの距離は常に変化しています。地球と火星が最接近するタイミングは2年2ヶ月おきに発生し、今回の7,528万kmはその中でも近めの「中接近」です。なお、次回の最接近は2018年の7月31日で、さらに近い5,759万kmまで接近します。
 

 
さて、今回の火星の最接近を観察するには南東の空を見上げてください。そこには赤く輝く火星があるはずです。31日付近の火星の出は18時頃、南中は23時頃、火星の入りは04時頃で、一晩中火星が観測できる予定です。また、火星の左下にはさそり座のアンタレスや、さらには土星が観察できるかもしれません。
 
31日の火星は視直径:18.6、光度:-2.0等で観察できます。視直径とは地上からみた見せかけの大きさで、光度は明るさです。火星の最遠時と比べると、視直径:18.6とは約5倍ものサイズになります。そして、-2.0等は近くに輝くアンタレスの1等よりもかなり明るいものとなり、周りの星とはっきり区別できることでしょう。
 


さて、肝心の夜の天気ですが、新宿付近は30日の夜は曇りまたは晴れ、31日の夜は曇りまたは晴れ、6月1日の夜は晴れとなるようです。火星の最接近を観察するには31日の夜か、6月1日の夜が良さそうですね!
 
Image Credit: NASA
■Hubble Snaps Beautiful New Image Of Mars
http://www.ubergizmo.com/2016/05/hubble-snaps-beautiful-new-image-of-mars/?utm_source=rss&utm_medium=rss
■火星が地球に最接近
http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2016/05-topics03.html?utm_source=rss&utm_medium=rss
■This Week’s Sky at a Glance, May 27 - June 4
http://www.skyandtelescope.com/observing/sky-at-a-glance/this-weeks-sky-at-a-glance-may-27-june-4/?utm_source=rss&utm_medium=rss
■The Weather Channel
https://weather.com/weather/5day/l/JATY0236:1:JA?utm_source=rss&utm_medium=rss