空を飛び回るドローンはその名前の由来(雄蜂=ドローン)からなのか、よく自然界にいる動物や昆虫を開発のヒントにすることがあります。そして今回、ハーバード大学とMITは共同で「停止可能なロボット蜂(ドローン)」の研究を開始しました。
 
ここで言う停止可能とは空中にではなく、天井や葉っぱなどの表面にくっつけることを意味します。例えば現在多くのドローンは「飛行時間の短さ」という問題を抱えており、それは小型ドローンでも変わりません。しかし昆虫のように葉っぱや机の裏にくっつくことができれば、休み休み移動することで大幅に稼働時間を延長することができます。
 


 
今回のドローンは物の表面への付着方法として「静電気」を利用します。発泡スチロールが下敷きにくっつく時の、あの静電気です。このドローンでは頭に相当する部分に電流を流すことで静電気を発生させ、上の動画のようにピタッと物にくっつくことができます。さらに、物から離れて飛び立つ動作も可能です。
 
このドローンは研究用途、さらにはレスキューや情報収集などへの用途も期待されています。これらの用途ではドローンが長時間稼働し続ける必要があるため、静電気で物にくっついたり離れたりして消費電力を抑えるこの機能はまさにうってつけなんですね!
 
現在研究を進めているMirko Kovac氏は、「(このドローンの)物にくっつく機能は消費電力を抑え、高い位置での安定した配置や監視を可能にします」と説明しています。さらに、同研究員はドローンが休憩中にソーラーパネルなどで発電する仕組みも考えているそうです。もしそのように休憩や発電を繰り返すことができれば、ほとんど充電が不要なドローンが開発できるかもしれませんね!
 
Image Credit: BGR
■This robotic bee uses static electricity to stick to surfaces
http://bgr.com/2016/05/20/harvard-mit-robobee-perching/?utm_source=rss&utm_medium=rss