爆買いブームは終焉?中国人旅行客の需要は鈍化か、それとも変化か
日本を訪れる中国人旅行客が大量に買い物をする様は「爆買い」とも形容され、2015年には流行語大賞も受賞するほど大きな注目を集めた。だが、その爆買いに近ごろ、変化が生じているようだ。
中国メディアの北京晨報網はこのほど、爆買いという言葉が日本のみならず、欧米などでも注目を集めたのは2015年のことだったとしながらも、16年の春節(旧正月)期間中には爆買いが影を潜めつつある光景が見られたと紹介。日本の一部の商業施設のデータであるとしながらも、中国人旅行客の春節期間中の消費額は前年比15-25%も減少したことを紹介した。
記事は、春節期間中に日本の各商業施設が中国人旅行客を迎えるためにさまざまな取り組みを行ったとしながらも、家電量販店や百貨店では「爆買い」ブームの減退が見え始めたと紹介。15年に見られた「大型バスで乗り付けて列をなして店に入り、買い物をするような光景」は16年は見られなかったと紹介した。
さらに、一部の家電量販店では訪れる中国人旅行客の数そのものには大きな変化はなかったとしながらも、1人あたりの消費額は前年比25%減となったことを紹介。また、一部の百貨店では外国人旅行客数は前年比50%増となったものの、1人あたり消費額は同15%減になったと伝えた。
中国人旅行客の爆買いに異変が起きつつあるのは1人あたりの消費額だけでなく、購入する品からも見て取れる。時計やジュエリーのような高額な商品ではなく、日用品が人気を集めていることも以前の爆買いとは違う点だ。
爆買いブームの減退について、一部では円高が進んだことのほかに、中国人旅行客が単なる消費ではなく、「体験」を重視するようになっていることも要因の1つとの見方もある。また、中国経済の鈍化が中国人旅行客の消費に影響を及ぼし始めた可能性も排除できないが、日本の小売業界は中国人旅行客の需要の変化への対応が求められていると言えよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの北京晨報網はこのほど、爆買いという言葉が日本のみならず、欧米などでも注目を集めたのは2015年のことだったとしながらも、16年の春節(旧正月)期間中には爆買いが影を潜めつつある光景が見られたと紹介。日本の一部の商業施設のデータであるとしながらも、中国人旅行客の春節期間中の消費額は前年比15-25%も減少したことを紹介した。
さらに、一部の家電量販店では訪れる中国人旅行客の数そのものには大きな変化はなかったとしながらも、1人あたりの消費額は前年比25%減となったことを紹介。また、一部の百貨店では外国人旅行客数は前年比50%増となったものの、1人あたり消費額は同15%減になったと伝えた。
中国人旅行客の爆買いに異変が起きつつあるのは1人あたりの消費額だけでなく、購入する品からも見て取れる。時計やジュエリーのような高額な商品ではなく、日用品が人気を集めていることも以前の爆買いとは違う点だ。
爆買いブームの減退について、一部では円高が進んだことのほかに、中国人旅行客が単なる消費ではなく、「体験」を重視するようになっていることも要因の1つとの見方もある。また、中国経済の鈍化が中国人旅行客の消費に影響を及ぼし始めた可能性も排除できないが、日本の小売業界は中国人旅行客の需要の変化への対応が求められていると言えよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)