イタリアのベルルスコーニ政権は、2005年12月13日、財政赤字解消の切り札として、2006年から「ポルノ税」を導入する方針を決めた。ポルノ映画、ビデオ、雑誌の販売などに25%の税を課す計画だ。イタリアのポルノ産業は1年間の総売り上げが約11億ユーロ(約1580億円)にも上り、しかも毎年約10%もの成長率を記録しているという。そこで、財政再建の切り札として、「ポルノ税」の導入が検討されたのだ。

 もしイタリアでこの「ポルノ税」が大成功したら、財政再建中の日本でも導入が検討されたりして。

 でも、そもそもポルノというのは、何を指す言葉なんだろう? 税金をかけるにしても、「いやこれはポルノじゃない! 芸術だ!!」なんてモメめそうな気がする。『ポルノ』には、なんとなく「エロ」より高尚な響きもあるし。ちょっと辞書で調べてみると、『性を主題とし、情事の露骨な描写に力を入れた文学。映画・書画・写真・テープなどについてもいう。ポルノグラフィー』とある。 

 ということは日本では、日活ロマンポルノの映画作品などが、ターゲットになるのかも。日活ロマンポルノは、1971年に始まり88年に終了した映画シリーズだが、2005年10月から続々と作品のDVD化が進み、18年経った今でも根強い人気を誇っている。したがって、もしポルノ税をかけたら、少しは財政の足しになるかもしれない。

 そこで、日活ロマンポルノをよく知る人物に、今回のポルノ税導入について聞いてみることに。

 「イタリアでポルノ税!? 本当なんですか? それは知らなかったですね〜。成人向け商品(18歳以上)なので、限定された人にのみ税金がかかることになって不平等のような気もしますが、イタリアのポルノ産業にとっていいことかもしれないですね。業界が活性化されなければ、イタリアの財政も潤わないってことになりますから。そういう意味で言うと、むしろ前向きな税金なのかもしれませんね」

 財政再建にもポルノ業界の活性化にもつながるし、日本でもポルノ税をかけてもらうのはいかが? どうです? 谷垣財務大臣!(押木真弓/verb)