「何もしてないのに合格!」今じゃありえないバブル時代の就活事情
今の就活生は「バブル景気」なんて知らないかもしれませんが、バブル景気に沸いていた当時は、就活シーンもすごい状況だったとか……。そこで、バブル時代の就活を実際に体験した、また経験者から聞いたことがあるという人に、バブル時代のありえない就活事情を教えてもらいました。
■面接を受けるだけで合格!
・試験が受かれば、面接落ちはほぼない(男性/50歳以上/金融・証券)
・面接会場に入って当たり障りのない挨拶をすれば合格を言い渡される(女性/26歳/建設・土木)
とにかく企業が人材を欲していた時代。面接を受ければそのまま合格となることもあったようです。
■むしろ何もしなくても合格!
・超一流企業の採用担当の人を教授の部屋へ案内しただけで、その後、教授が「あの人どうですか」と言われたらしい(男性/50歳以上/自由業)
・友達の面接について行ったら友達と一緒になぜか採用された(女性/31歳/不動産)
突然受けてもいない企業から合格通知が送られてきた……なんて噂もあります。
■海外旅行に連れて行ってもらえる!
・拘束して他社へ行かないようにするために、研修名目で旅行へ連れて行かれる。海外もあった。何でもありの卒業旅行をしていた(男性/46歳/電力・ガス・石油)
・内定者を「研修のため取引先の見学をする」と称してタイ旅行に連れて行った。実際に取引先を見たし、観光に使う時間もそれほどはなかったが、それにしても内定者にタイ旅行なんて……(男性/45歳/クリエイティブ職)
あくまでも「研修」という名目ですが、他社と接触させないため、海外などに連れて行かれることもよくあったそうです。
■企業に接待される!
・これでもかというくらい企業側から接待される(女性/32歳/金融・証券)
・毎晩銀座で接待を受けた(男性/47歳/建設・土木)
学生にごちそうを食べさせたり、飲みに連れて行ったり……。当時おいしい思いをした人も多いのではないでしょうか。
■早期に囲い込まれる!
・当時の企業はとにかくマンパワー重視で、内定はもちろん、内々定、内内々定、内内内々定と、大学1年生にまで手を伸ばしていた(男性/43歳/機械・精密機器)
企業側はとにかく早く学生を囲おうと必死。先手先手でどんどんさかのぼっていったんですね。
■お小遣いがもらえる!
・バブル世代だった先輩は、面接を受けに行って、豪華な食事やお小遣いのようなものまでもらえたと言っていた。そのお金でパソコン(ワープロ?)を買えたくらい(女性/28歳/商社・卸)
・面接費用が出た(男性/50歳以上/医療・福祉)
交通費として数万円渡されたなんて話も! アルバイトするよりも説明会に行ったほうが儲かりますね。
その他、次のようなコメントも寄せられました。
・どこでも就職できたと言っていた(男性/31歳/運輸・倉庫)
・個性がものを言う時代だったらしい(女性/27歳/情報・IT)
・たくさん求人がきていた。初任給も高かった(男性/43歳/建設・土木)
・面接もけっこうユニークな問いかけが多かったように記憶している(男性/46歳/クリエイティブ)
・顔で採用してくれる(女性/25歳/生保・損保)
・数社の面接で決まる。今の時代のような何十社も面接に行く必要がなかった(男性/49歳/情報・IT)
今考えると夢のような話ですが、この後あえなくバブルは崩壊。日本経済は低迷し、就職氷河期へと突入していきます。厳しい時代に就活を経験した筆者にとっては少しうらやましくなってしまいますが、やや「異常」とも言える状況が怖い気もします。みなさんはどう思いますか?
文●就活スタイル編集部
調査期間:2015年3月
アンケート:就活スタイル調べ
集計対象件数:社会人男女300人(インターネットログイン式アンケート)