左が3-D’sビューグル、右がとんがりコーン。

写真拡大 (全3枚)

フランスにも「とんがりコーン」が存在するのをご存知ですか? じつは、どこのスーパーにも並んでいるポピュラーなお菓子の一つだ。そして海外で売られているものが本家で、ハウス食品が作っている商品が分家に当たるという。どういうわけなのか。

「『とんがりコーン』は、米国ゼネラルミルズ社との技術提携によって生まれた商品です。とんがりコーンの原形は、アメリカのスナック菓子『Bugles』(ビューグルス:らっぱ、つのぶえという意味)で、三角帽子のような形でした。当時の開発担当者は、この形のおもしろさに強く惹かれ、『Bugles』を弊社独自の技術で日本流にアレンジし、『とんがりコーン』として、発売しました。『とんがり』というネーミングについては、『とんがり帽子のような形』というイメージからとっております」(ハウス食品公式ホームページ)

ゼネラルミルズ社というのは、1866年に設立されたミネソタ州ミネアポリスに本社を構える米大手食品会社だ。ハーゲンダッツやグリーン・ジャイアントなどのブランドを抱えている。

そこで、とんがりコーンとビューグルスを比較してみた。今回比べたのは米国版ではなくフランス版「3-D’sビューグル」。ちなみに同商品のフランンスでの販売はペプシコ・フランスが行っている。

まずスナックの形は同じ。大きさは3-D’sビューグルが少しだけ小さかった。一方で菓子自体の厚みは3-D’sビューグルの方が厚い。そのため3-D’sビューグルは食べ応えがある。とんがりコーンは薄めに作られている分、噛んだ時のサクサク感が心地良い。

菓子表面に刻まれている溝を比べると、とんがりコーンは3-D’sビューグルに比べて溝が深く、ごく些細だが溝の間隔も狭かった。各スナックの溝の数も数えてみた。割れている菓子は省きランダムで10個選んでみたところ、3-D’sビューグルの溝の数は平均16.4本、とんがりコーンは18.4本だった。とんがりコーンの方が溝の間隔が狭く数が多いため、もしかしたらフレーバーがスナックの表面に付きやすいという効果もあるかもしれない(ただし味自体は、各銘柄間にお互い対応するものが無いため比べなかった)。

現在、とんがりコーンのフレーバーは「あっさり塩」「焼とうもろこし」「明太マヨネーズ」「バターしょうゆ味」「北海道スイートコーン」の5種類。3-D’sビューグルも「ナチュラル」「ベーコン」「チーズ」「パプリカ」「カシューナッツ」の5種類ある。日本と海外で多少の違いはあるものの、ともにロングセラー商品らしく安定したおいしさでした。
(加藤亨延)

関連リンク
■ 地球の歩き方 フランス/パリ特派員ブログ 加藤亨延の最新記事
■ とんがりコーン | 商品カタログ|ハウス食品