従軍慰安婦を「売春婦」と侮辱したとして、韓国京畿道広州市の社会福祉法人「ナヌムの家」は3日、名誉毀損と情報通信網利用促進ならびに情報保護に関する法律違反の疑いで日本のロックバンドをソウル中央地検に告訴することを明らかにした。複数の韓国メディアが報じた。

 告訴状は4日午後3時に提出する。告訴人は「ナヌムの家」で暮らす元慰安婦の女性8人。

 「ナヌムの家」によると、韓国の独立運動記念日(3月1日)の前日にあたる2月28日、音楽CDと歌詞の韓国語翻訳文を同封した小包が日本から送られてきた。発送人の欄には「東京都千代田区」と記されていた。中に入っていたCDの表面には韓国人を侮辱する言葉が書かれ、歌には「売春ばばあ」などと慰安婦を中傷する内容が含まれていた。

 告訴状では、「大韓民国と慰安婦被害者を虚偽の事実で名誉を毀損(きそん)した」とし、ロックバンドに対する徹底的な捜査と厳罰を要求。ユーチューブに投稿されていた同ロックバンドの動画を記録したDVDと、送られてきたCDや歌詞を証拠資料として提出した。

 韓国メディアは、「慰安婦被害おばあさんら、日本の妄言バンドを告訴」「日本人の蛮行に韓国ネットユーザ−ら爆発」などと報道。インターネット上には「慰安婦問題は米国も批判していることだ」「サムライ精神はないのか」などと非難の声が集まっているという。(編集担当:新川悠)