『ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春』より (C) 2011 FroBro Films, All Rights Reserved
 ゴールデンウィーク(GW)に公開される映画の中からオススメの作品を、編集部員が鑑賞シーン別にプレゼン合戦する企画「GOGW映画」。第1弾の「恋人編」は、“恋人と二人で観たい”GW映画を紹介します。ドラマのサイトーがプッシュするのは、『ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春』。ヒーロー妄想のカンタが推す『Black & White/ブラック&ホワイト』もなかなか楽しそうだけど、恋人とキャーキャー盛り上がるなら、断然ゾンビですよ!

ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春』(4月14日公開)

 人間の知性を持ったままゾンビになったオタク青年が、仲間のゾンビと一緒に、婚約指輪を渡し損ねた恋人を探す旅に出かけます。そこには行く手を阻もうとするゾンビハンターが……。

ポイント1:吊り橋効果が狙える“半ホラー”

 ゾンビといえば、ホラー映画のイメージが強いので、苦手な人もいるでしょう。本作も、劇場ポスターに恐ろしいゾンビのビジュアルが踊っています。もちろん、ゾンビが人間を襲ったり、逆にゾンビハンターがゾンビを襲ったりするシーンもありますが、それを上回る設定のおかしさがあるので、なんだか笑えてしまうのです。もげた腕を枕に眠ったり、立ち小便をしたら“体の一部”がもげてしまったり。笑えるけど、ドキドキする状況は、恋の吊り橋効果をもたらして、恋人と親密な空気を作ってくれるに違いありません。

ポイント2:ゾンビが愛おしくなる設定の妙

 前述の通り、主人公はゾンビです。でも、人間のように話ができる(むしろ、おしゃべり)ので親近感があります。ゾンビ特有の悩み(人間に狙われる、体の一部がすぐ取れる、体臭がキツイなど)を抱えながら、人間だった頃の恋人に、せめて婚約指輪を渡そうと旅を始めます。通常のホラー映画では、人間がゾンビに襲われ、人間の側からその恐怖が描かれることが多いと思いますが、この映画では、ゾンビ側から物語が展開し、痛々しいビジュアルのゾンビたちが、その脆さゆえに、とても愛おしく感じられます。体臭がきつい“リアルゾンビ”を「チーズ」と名づけ、ペットのようにマイケル・ジャクソンの「スリラー」の振り付けを仕込む場面も……。

ポイント3:単館上映なので話題がレア

 この映画、シアターN渋谷のみの単館上映です。映画ファンの間では、既に話題になっていますが、あまり一般的には知られていないレアな作品です。他のメジャー作品のように、巷にネタばれが氾濫している、なんてことはまず無いはず。二人だけの話題として、愛すべきゾンビたちの奮闘を語り合うことができるでしょう。ゾンビによる、人間への切なすぎる恋……。生と死の“越えられない”壁にやきもきしながら、僕だったら、私だったら、とワインにチーズでもつまみながら、語り合って欲しいです。


 これ以外にも、書きたいところがまだまだたくさんあるのですが、ネタばれになるのでやめときましょう。まとめると、「愛おしいゾンビたちの奮闘を、ドキドキしながら見守って、その後、二人だけでその話題で盛り上がっちゃってください」というところです。『ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春』は、恋人たちにオススメですよ!

ゾンビ・ヘッズ 死にぞこないの青い春 - 作品情報




ドラマのサイトーの評価

【笑える度】★★★★★
【ホラー度】★★★
【親密になれる度】★★★★★

このキャラの記事一覧を見る


編集部員がオススメのGW映画をプレゼン合戦「GOGW映画」
【GOGW映画 恋人編】「男はアクション、女は本音トーク」どちらも破壊力抜群『Black & White』