71歳になっても、彼のような人であれば、決定的な存在になれるかもしれない。誰のことを言っているのか？　エジソン・アランチス・ドゥ・ナシメント、「サッカーの王様」ことペレ氏のことだ。日本で12月に開催されるクラブ・ワールドカップ（Ｗ杯）に向け、サントスはペレ氏の“獲得”を考えているという。単なる挑発、あるいは宣伝なのだろうか？

このショッキングなニュースは、サントスのルイス・アルバロ・リベイロ会長が直接広めたものだ。同会長は、ペレ氏をクラブＷ杯に参戦するチームに登録することを目指しているという。

「ペレは私の提案に興奮している。我々は２試合を戦うことを望んでいるが、調子を整えて、少なくとも数分間は参加できるようにトレーニングすると約束してくれたよ」

リベイロ会長はこの発案が生まれた理由について、次のように説明している。

「ペレはサントスの永遠のシンボルだ。彼はキャリアのほぼすべてをサントスでプレーした。セレソンではＷ杯に３度優勝したが、サントスでは２回だけなんだよ。私は、これが彼のトロフィーを増やす機会だと思ったんだ。もちろん、71歳なんだから、ピッチに長くとどまることはできないだろう。だが、彼のドリブル一つ、PK一つを想像するだけで、情熱を抱くすべての人たちを感動させられるはずだよ。ペレが我々のチームにいるというだけで、世界中の注目を集めるだろう」

ペレ氏が出場するとなれば、バルセロナのユニフォームを着て同じく日本のピッチに立つFWリオネル・メッシと対戦する可能性がある。

サントスのマーケティング部門責任者は、「絶対ないということはない。ウチの会長は１年前から、ペレ氏がサントスに再び近づくべきだと言っている。これ以上の機会があるかい？　我々のムリシ・ラマーリョ監督が、ペレの存在がチームにとって補強になると考えれば、我々はそれを叶えるだろう」と語った。

ペレ氏は現在、自身が1970年代にプレーし、今では名誉会長を務めるニューヨーク・コスモスとマンチェスター・ユナイテッドの試合を観戦するためにイングランドにいる。おそらく、サントスのプロジェクトはプロジェクトのままに終わるだろう。だが、ペレ氏との絆を固めようとしているクラブの戦略に、このアイディアは即しているかもしれない。