ステルス戦闘機は米国やロシアの「専売特許」だったが、今後はこの陣列に新しいメンバーが加わるかもしれない。米誌「WIRED」電子版は、中国が米国とロシアのスタイルをあわせもつ新型ステルス戦闘機を開発している可能性が高いと伝えた。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

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 ステルス戦闘機は米国やロシアの「専売特許」だったが、今後はこの陣列に新しいメンバーが加わるかもしれない。米誌「WIRED」電子版は、中国が米国とロシアのスタイルをあわせもつ新型ステルス戦闘機を開発している可能性が高いと伝えた。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 2010年クリスマスシーズン、中国のインターネット掲示板に、はっきりとしない戦闘機の写真が現れ、うわさされていた中国のステルス戦闘機「殲−20(J20)」ではないかとの憶測が飛び交った。

 同誌は、殲−20に関するうわさが事実であれば、中国空軍のレベルが大きく高まったことを意味すると報じたものの、同戦闘機の開発では西側と中国との差は歴然としていると明言した。ゲイツ米国防長官は、中国はステルス戦闘機の開発に取り組んでいるだろうが、2020年までに第5世代戦闘機を完成するのは不可能だとし、その時には米国はすでに「F−22」や「F−35」といったより多くのステルス戦闘機を有していると語った。

 ゲイツ長官のこの発言後、F−35計画は延期となった一方、中国はステルス戦闘機の開発ペースを速めた。もしネット上の写真が事実なら、殲−20はすでに青写真の段階に入っているということだが、同戦闘機の開発には特定の法則があるため「パニックになる必要はない」と同誌は伝える。

 米国は90年代にすでに、最初のステルス戦闘機の試作機「YF−22」と「YF−23」の初フライトに成功しているが、中国の殲−20はいまだに空を飛んでいない。すでに大量生産されているF−22より15年の後れをとっている。さらに中国がハイテク技術を応用するには品質問題などを解決する必要がある。数の上で殲−20が太平洋の軍事力の均衡に影響を与える規模になるにはあと10年かそれ以上はかかるだろう。

 軍事専門家によると、ここ10年、地対空誘導弾「パトリオット」や「S−300」、海上配備型迎撃ミサイル「SM−3」といった防空装備の性能が次々と改良されるとともに、アジア太平洋地域で軍備拡張の動向が広がっている。こうした圧力を背景に、各軍事強国ではステルス戦闘機の必要に迫られている。(編集担当:米原裕子)



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