南アフリカワールドカップ(W杯)への出場権を逃したスウェーデン代表。バルセロナに所属するFWズラタン・イブラヒモビッチ(28)は、同代表でプレーする「モチベーションがない」と感じている。同選手は記者会見で、「代表で戦うことは大変な名誉」としながらも、「今後の様子を見ていこう。今のところは、(代表とは)別のことを考えている」と述べ、今後の代表招集に応じない考えを明らかにした。

今季のリーガ14試合で10ゴールを決めているイブラヒモビッチは、スウェーデン代表で62試合に出場し、22ゴールを記録。4年連続で同国の最優秀選手に選出されている。しかし、11月中旬にスウェーデン紙『Svenska Dagbladet』に対し、「(代表での活動を続けるかどうかは)まだ決めていない」と語っていた。

「自分の体や家族など、もっと大事なこともある。それに、代表でプレーするためには100%の状態でなければいけない。100%と感じられなければ難しいんだ。オレはいつだって中途半端が好きじゃないんだよ」

なお、スウェーデン代表のエリック・ハムレン監督は、「代表にはモチベーションのある選手たちを望む」と話している。

一方、イブラヒモビッチはバルセロナがすべての目標を獲得できるだけの力を有していると確信しており、クラブW杯に優勝することで、昨シーズンのトリプレテ(3冠)を上回ることも可能だとしている。

「まずは(ディナモ・)キエフ戦、そしてエスパニョール戦だ。クラブW杯はこのクラブが獲得していない、とても重要なタイトルだ。この大会に優勝すれば、1年半の間にトリプレテと2つのスーパーカップに加えてタイトルが増えるということ。オレたちはすべてに勝つ準備ができている」

イブラヒモビッチはチャンピオンズリーグのキエフ戦に勝つことが「簡単じゃない」としながらも、「今週のオレたちは難しい試合に勝ってきた。次はディナモで勝ちたい。グループ首位で通過する大きなチャンスだからな」とコメント。「キエフ戦はまた別の難しい試合だろう。彼らはグループ最下位だからね。でも、オレたちが勝てばすべてがうまくいく」と続けている。

さらに、イブラヒモビッチは「常に改善はできるけど、このプレースタイルは素晴らしいよ。だからこそ、オレもたくさんのゴールを決めている。バルサはとても攻撃をし、一度に5、6人の選手で多くのチャンスをつくるんだ」とチームのプレーを絶賛。一方で、昨季までプレーしたセリエAに対しては、「イタリアのメンタリティーは完全に異なるものだ。イタリアでは得点するよりも失点しないことの方が重要になる。ここスペインは違う。ここではよりゴールを決めることが望まれるんだ。イタリアでは絶対にないことだね。あそこでは、1−0で勝てば十分なんだ」と厳しい見解を示した。