カーンからモナコへの移籍が合意に至り、あとは正式な入団発表を待つだけとなっていたスティーブ・サビダン(31)に、モナコでのメディカルチェックで心臓に異常があることが判明した。モナコ入りが取り消しになったばかりか、このまま引退に追い込まれる可能性も高い。レキップ紙が4日、ウェブ版の速報で報じた。

 サビダンは4日夕方に記者会見を開き、目に涙を浮かべ締めつけられる喉から声をふりしぼるようにして経緯を説明、「モナコで夢を見たいと思っていた。契約ができず非常に落胆している」と心境を語った。今後はカーンに戻ってさらに精密検査を受けるが、現役を続行するのはむずかしいと見られる。

 契約寸前にメディカルチェックで心臓に異常が見つかり引退に追い込まれた例としては、昨年同じ時期に、バルセロナからパリ・サンジェルマン入りが決まっていたリリアン・テュラムのケースがある。

 28歳でようやくリーグ・アンにデビューしたサビダン。その後の3シーズンで40ゴールをあげ、昨年ついに代表入りを果たしたばかりだった。名門モナコで飛躍が期待されていた矢先の出来事だけに、フランスのサッカー界は大きなショックを受けている。