ウィガン・アスレティックのデイビッド・ウィーラン会長は、スティーブ・ブルース監督がマンチェスター・ユナイテッドの次期監督候補に挙がっているとコメント。さらに、もしオファーがあった場合は、ブルース監督の退団を止めることが出来ないと語っている。

 ウィーラン会長は、シーズン途中の監督就任ながら、今シーズンのプレミア残留を決めたブルース監督の手腕を高く評価。しかし、現役時代にファーガソン監督の下、マンUでプレーした指揮官が、間もなく現場から身を引くと考えられている老将の後継者に指名された場合、クラブとしてブルース監督を引き止める術がないと語っている。

「私はサー・アレックスが3年前に引退するものと思っていた。しかし、彼の目には輝きが戻っている。それを見て、彼はチャンピオンズ・リーグのタイトルをもう一度獲るつもりなのだと感じた。つまり、もし今年タイトルを獲得できれば、引退を決意する可能性もあると思う。もしそうなれば、新監督の候補にスティーブの名前が必ず挙がるだろう。そして、マンUのようなビッククラブからオファーが来た場合、我々が拒否することは出来ない。むしろ、スティーブを喜んで送り出すだろう。もちろん、残念な気持ちは大きいだろうがね。彼はプレミア残留というタフな仕事をやってのけた。彼が監督に就任した11月の時点では、正直残留は厳しいと思っていたのだが、素晴らしい仕事をしてくれた。彼はビッグクラブとの対戦でも何も恐れないんだ」

 シーズン最終節となる11日の試合で、マンUと対戦するウィガン。マンUと友好的な関係を築くウィガンが、プレミア残留を決めたことでこの一戦にわざと負けるのではないかとの憶測に対して、ウィーラン会長は「そんなバカなことはあり得ない。マンUには苦しんでもらう」とあくまで勝点3の獲得を狙うと語っている。タイトルの行方に加え、マンUの次期監督問題の行方も左右しかねないだけに、ファーガソンとブルースの“師弟対決”は見所の多い一戦となりそうだ。