8日、会見を行った奥田・日本経団連会長。(撮影:徳永裕介)

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日本経団連の奥田碩会長は8日、定例記者会見を行い、阪神電鉄<9043>の株式をめぐる問題について、「阪神の一番の失態は、経営者側が村上ファンドに38%まで株を握られるまで知らなかったこと。経営者としては、自分の会社の株価の動きなどについて注意を払わないといけない」と述べた。

 その上で「会社に(株を)買い占めて来た人が、その会社をよくするために来たのか、単なる(不当な高値で買い占めた株の買い戻しを要求する)グリーンメーラーなのか、見極めることが大事」と語った。

 また、強引な取り立てなど違法行為が発覚し、金融庁の行政処分で8日から業務を停止した消費者金融大手のアイフル<8515>に関しては、「年利が実質20−30%でお金を借りざるを得ない人がたくさんいるという現実は、我々は経済人として考えていかなければならない。ギャンブルでお金を使ったのか、格差問題で本当にお金がなくて借りているのか、経済界としてよく分析しなければならない」と言及。一方で「正直言って、アイフルのCMは好きだった。うち(トヨタ)の宣伝部にも、アイフルみたいな面白いCMを作れと言ったことがある」という話を披露した。【了】