学生の窓口編集部

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文・編集・写真:マイナビ学生の窓口編集部

7月26日、映画『センセイ君主』の公開直前イベントで、キャストの竹内涼真さんと佐藤大樹さんが青山学院大学に登場。イベントの最中には青山学院大学のダンスサークルによるフラッシュモブも行われ、大きな賑わいを見せました。

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『センセイ君主』は幸田もも子の同名漫画を実写化した映画で、竹内さんが演じる、一見するとクールで冷徹に見える高校教師・弘光由貴に対して、浜辺美波さんが扮するまっすぐ過ぎてちょっとおバカな女子高生・佐丸あゆはの恋愛を描くラブコメディ。

学生の窓口編集部では、今回行われたフラッシュモブイベントの仕掛け人である、青山学院大学の荒木亜美さんにインタビューを行いました。イベントの模様と合わせてお届けします。

昼休みということもあり、青学の中庭には大勢の学生が


実は今回のイベント、大学の構内で行われるということもあり、事前の告知はされず、当日キャンパスにいた学生たちにとっては何が行われるのかわからなかったのです。それでも、会場となった青山学院大学の中庭には、何かが起こりそうな雰囲気を感じてイベント開始前から多くの学生が集まっていました。

いざ、イベントがはじまり、キャストの竹内さんと佐藤さんが登場すると、悲鳴に近いような歓声が飛び交い、会場の盛り上がりは一気にピークに。

この日テスト期間中だったということを知った竹内さんは「今日は青学テストなんでしょ?頑張ってるかー!貴重な時間を割いてくれてありがとうございます」とコメント。


イベントが進み、TWICEが歌う映画主題歌の「I WANT YOU BACK」の話題になると、司会者のフリで佐藤さんがイントロだけ踊ることに。

ところが、イントロだけと言いつつ鳴りやまない音楽に合わせて、ステージ下に降りて踊り続ける佐藤さん。次第にステージ前の学生たちも踊りだすという流れで、観客に扮した青山学院大学のダンスサークル150名によるサプライズのフラッシュモブが披露されました。

事前に聞かされていなかった竹内さんは、戸惑いながらも佐藤さんに促されてステージ下に降り、最後は学生たちとともに、いっしょにダンスを披露しました。


竹内さんが踊り出すと、曇り空の会場が徐々に晴れはじめ、フィナーレの瞬間にはまるでスポットライトが当たっているかのような光景に包まれました。

竹内さんは、フラッシュモブについて聞かれると、「前のみんなが踊り始めて、流行ってるのかなと思った。なんでみんな踊れるんだろう」と最後まで何が起こっているのかよくわからなかったようで、佐藤さんは「この映画のために毎日宣伝活動を頑張ってくれた涼真くんに、少しでもパワーを送れたらと思って!大成功!」と、思い通りのサプライズができたことを喜んでいました。

竹内さんからは「25年間生きてきて一番うれしい」と抑えきれない喜びを表し、イベントの最後は、熱い友情で結ばれた2人のハグで、大盛況のうちに幕を閉じました。

映画「センセイ君主」は全国東宝系にて大ヒット上映中です。

「世界が広がった」荒木さんがイベントを通して得たもの

ここからは、このイベントのキーマンである荒木亜美さんにお話をうかがいます。荒木さんは宣伝プロデューサーを補佐する「センデン君主」として働き、今回のイベントを成功に導いた立役者です。

ーまずは、イベント大成功おめでとうございます。できあがったものを見ていてどう感じましたか?

イベントを横で見ていて感動して泣いちゃいました。ADL(青山学院大学のダンスサークル)の友達に企画を投げかけたところから始まり、ADL以外にも大学や東宝さんからも色んな方が手伝ってくださったこれまでの過程を見てきたので、こんな大きなイベントを成し遂げられて感動しました。

ー今回、「センデン君主」をやることになった経緯を教えてください。

これまではもともと映画が好きで、なんとなく芸能界や映画業界には興味を持っていましたが、お仕事として関わることはありませんでした。そんな中、たまたまツイッターで今回の募集を見かけて、興味があったので応募しました。その後面接を経て、採用が決まった時は本当にうれしかったです。

ー今回のイベントはどういうところから始まったのでしょうか?

東宝さんから「自分たちでできる範囲でどんなイベントがやりたい?」という課題を投げかけられたのが始まりです。友達がADLにいたので、そこと一緒に何かできたらいいなって話を挙げたら、東宝のプロデューサーさんに「いいんじゃないか」って言っていただいて、それで企画として動き出しました。

ーフラッシュモブのアイディアは最初からあったんですか?

打ち合わせを進めていく中で、東宝さん側から提案があって構想が広がっていった感じです。ダンスサークルに企画を持っていったら、ノリノリで乗ってきてくれて、みんなぜひ参加したいということですぐに決まりました。

そこから、ダンスの打ち合わせや、練習をお願いしたり、リハ―サルをセッティングしたりとイベントに向けて動いていきました。

ー大学の協力はすんなりと受けられたんでしょうか?

そこは難しかったです。そもそも、一番最初に企画を持って行ったときは、スムーズにOKというわけにはいかなくて。東宝の方が、今回の企画は学生である私が主体となって動かしているイベントであることをアピールしてくださって、それならということで大学側に検討してもらえることになりました。
ただ、大学としてフラッシュモブのイベントをするというような前例がなく、様々な部署・人との調整が必要だったようでなかなかスムーズに進まないことも多く、大学には相当無理をお願いしてしまいました。

ーイベント実施にあたっていちばん大変だったことはなんですか?

コミュニケーションの取り方が大変でした。ふだんの自分は受け身でいることが多いので、自分が発信する側になって、どういう風に伝えたらわかりやすいかなと悩みました。ダンスサークルは結構大規模な団体なので、LINEの返事がなかなか集まらず大変でした。大人数に、伝えたいことを文章で簡潔に伝えるためにはどうするか?などの工夫をしました

ダンスの打ち合わせも大変でした。どういう流れでダンスに持ち込むかの構成作りで、どういうフリ出しをするかとか、どういう流れで佐藤大樹さんが踊りだすかとか決めていくのに苦労しました。
大変だったんですけど、打ち合わせで中目黒にあるLDHのオフィスに伺えたことは、なかなか経験できないことだと思うので、すごくよかったです。

ー仕事としてかかわっていく中で、印象的な言葉はありましたか?

宣伝プロデューサーの方に、「いろんな大人の話を聞け」って言われたことですね。「先輩やOBなど働いている人から話を聞く機会を設けたほうがいいよ」と。

そのあと実際関わる方といろんな話をさせていただいて、すごく楽しそうに仕事していることが伝わってきたんですよね。

働く現場を見て、どのように仕事しているのかお話を聞くことで、その業界がどんなところなのかわかる気がしました。まだ固定観念を持っていることも多いので、社会人の方と交流を持つとそういうのが覆されますね。

ー今後もこういった仕事をしてみたいと思いましたか?

その気持ちはすごく強くなりました。もともと映画業界についてざっくりとしたイメージしかもっていなかったですし、立ち入ることのできない業界だったので、大変なこともありましたが働くという楽しさを感じられました。

この仕事に参加させていただいて、いろいろな仕事があることを感じ、あらためて芸能界に興味を持ちました。今回のイベントも、広告代理店の方や会場設営の方とか、本当に多くの方に協力いただいて実現できたこともあり、まだまだ知らない仕事が多いなと。もっといろいろな仕事を知らなきゃなって思いました。

知らないとわからないことも多いですし、まだ夢が決まっていないのも知らないからってことがあるのかなって。知っていけばもっといろいろなことに興味が出てくるかなと思います。

ーイベント企画を通しての感想についてお願いします。

本当に学びの多い数か月間でした。知らない業界に入るっていうのもそうですし、普段関わることがない人達と関わったことで、世界は広いってことを感じました。

熊本の小さな市で育って、幼稚園から高校までみんな知ってる人の間で生きて、友達のおばあちゃんも街を歩いてる人もみんな知ってるくらいの小さな世界から出てきて、いろんな仕事があるなってことも知りましたし、いろんな方がいることも知りました。

私がこの仕事をして、エンドロールにも名前が載ることを家族に報告したら、みんなが喜んでくれていて、見に行くって言ってくれているので、帰省したら一緒に見に行きたいです。

ー最後に映画のPRをお願いします。

普段はラブコメって見ないですし、女子高生が主役で、私たち女子大生向けの映画じゃないかなって思ってたんですけど、全然そんなことはなくて、むしろこの年でもすごく感動しました。
あゆはの役がすごいド直球で突き進んでいくタイプなんですよ。私は思いを率直に言えないので、あんなに素直に生きていけるのがすごいことだなって思いました。とても面白い映画なので、どんな世代の方にも楽しんでいただけると思います。

ーありがとうございました。

未経験の業界や、大学での前例のないイベントの実施など、たくさんの困難を乗り越えて、企画を成功させた荒木さん。「先のことはまだ決まっていません」と話すものの、持ち前の行動力で、将来、また私たちを驚かせてくれるかもしれません。