川崎重工が米ニューヨーク地下鉄で導入される車両、約1600両を受注する見通しとなった。この案件は、中国の車両メーカーである中国中車も受注を狙っていた案件だった。(イメージ写真提供:123RF)

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 米ニューヨーク市交通局が新たに導入する地下鉄車両について、川崎重工業が約4000億円で受注する見通しだという。この案件は中国の国営企業である中国中車も受注を狙っていたものだ。

 中国メディアの観察者は21日、日本国内の報道を引用する形で川崎重工の受注見通しを伝えたうえで、「同案件は2017年8月に中国中車が失注したものと同じ案件である」と紹介し、悔しさをにじませている。

 記事は、川崎重工が米ニューヨーク地下鉄で導入される車両、約1600両を受注する見通しとなったことを紹介。同案件は中国中車と受注を競っていたと紹介する一方、日本では川崎重工に軍配が上がったのは「川崎重工の技術力が評価されたため」という見方があることを紹介した。

 続けて、日本国内の鉄道車両市場は大幅な成長が見込めないことから、川崎重工は海外市場に注目していたことを指摘。ニューヨークでの受注によって今後の海外市場の開拓に弾みがつくものと予想される。

 記事は、今回のニューヨークの案件は中国中車も受注を狙っていたが、17年8月には失注が伝えられていたと紹介。中国中車が国外で入札に参加した地下鉄関連プロジェクトとしては「過去最大」の規模だったことを指摘し、川崎重工が受注する見通しとなったことに落胆と悔しさをにじませた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)