食事中や飲み物を飲んでいるときなどに、「むせ」てしまうことはありませんか?むせは、食べ物や飲み物が気管に入ってしまったせいで咳が出てしまう症状を言います。むせると急に咳が出て苦しいですよね。この記事では、むせる原因についてご説明します。

筋力が低下しているとむせやすい

口や喉の周辺には、様々な筋肉があります。筋力が低下すると声帯など喉の周りの筋肉が衰え、食べ物や飲み物が気管に入りやすくなってしまうのです。気道の蓋をしている筋肉が弱まれば、飲食中でなくても自分の唾液だけでむせてしまうおそれもあります。普段から運動不足だったり、口内や顎などの筋肉を使わない人は要注意ですね。また、喉の周りの筋肉は加齢によっても衰えやすくなっていきます。「むせやすい」ということは、食べ物や飲み物の誤嚥にも繋がるため用心しましょう。

むせやすい食べ物・飲み物を口にした

食べ物や飲み物には、むせやすいものもあります。例えば粉っぽくパサパサとした食べ物は、比較的むせやすい存在です。粉が気管の中にくっついてしまい、むせるのです。また、熱いスープや飲み物なども要注意ですね。湯気が気道を刺激してむせてしまう可能性もあります。湯気でむせてしまう人は、お風呂のお湯や料理中の熱気でもむせてしまうことがあります。ちなみに飲み物は食べ物よりもサラサラの状態ですから、間違って気管に入りやすくなっています。

早食いをしている

食事のとき、早食いをしてしまうクセのある人はいませんか?時間に追われているときなど、早食いをしているとついむせ込んでしまいがちです。一度に大量の食べ物を口に入れて飲みこもうとすると、誤嚥して気管に入り、むせてしまいます。また、食事と一緒に空気が入ってしまうことでもむせやすくなります。食事中にむせると、まだ飲みこんでいない口の中のものまで咳と一緒に出てしまって大変ですよね。食事はなるべくゆっくりと摂ってくださいね。

むせないよりはむせる方が良い

むせると大げさな咳が出ますし、息苦しくなって「どうしよう!」と焦る人がいます。ですが、むせることは悪いことではありません。気管に異物が入るのを防ぐための働きが「むせ」ですから、むせることは身体の機能がしっかり働いている証拠です。逆にむせないことの方が危険です。気管に入った異物を咳で排出させられないと、誤嚥による肺炎などを起こすこともあります。もしむせる回数があまりに多く気になるなら、内科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。


writer:さじや