5月31日、「中居正広のスポーツ!号外スクープ狙います!」(テレビ朝日)では、番組MC・中居正広が広島カープ・黒田博樹に行ったインタビューの模様を放送した。

「まさかの年下。まさかの2つ下」と苦笑いを浮かべた42歳の中居はさっそく「今シーズン、復帰されて2ヵ月になりますが、いかがですか?」と訊ね、黒田は「すごく充実した日を過ごせている」と答えた。

スクープを引き出したい同番組において、中居が続いて切り出したのは黒田にとって最初で最後の危険球と言われる2008年10月12日、フィリーズ戦での一球について。

当時ドジャースに所属していた黒田は、前の試合でチーム2人に危険球が投じられ、この日もチームメイトのマーティンがデッドボールを受けた。すると黒田は3回、相手打者の頭部にストレートを投げ込んでいる。メジャーリーグの不文律とも言われる報復行為を行った格好だ。

「僕も当てることに関しては申し訳ないと思ってます。ただ難しいのは向こうは絶対帽子を取らない。謝らない。僕もいかないといけないと思っていた。ここだけの話ですけど、1球いったら普通に避けられてしまってファンの人も誰も気付いてなかった。その回終わってベンチ帰って味方の攻撃見てたらまた味方の選手が当てられたんです。ベンチが皆僕を見てくる。チームの雰囲気が“もうお前がやれよ”っていう。あれは仕方なしに。ただあの一球で罰金がその当時7500ドルくらい」。

当時の背景をこう明かした黒田は「向こうの乱闘は明らかに殴り合いやってるんで命懸けでマウンドにあがってましたね」と苦笑いを浮かべたが、そんな黒田の強心臓は違う場面でもまた発揮されていた。それは、2009年8月のダイヤモンドバックス戦で相手選手の打球が黒田の頭部に直撃した場面だ。

この時の様子を当時の通訳・二村健次氏は「“(黒田は直撃した後)あの打球は誰か捕りましたか?”って言ってるんですよね。耳を疑ったんですけど、これが本物のプロなんだなって痛切に思いました」と語っているが、番組で中居が当時の様子を本人に訊くと驚くべき返答があった。

「僕が記憶しているのは、その日は背中が朝からおかしくてシャワー浴びるのも浴びれないくらい背骨がずれている感覚があった。で、登板回避するかどうか自分では迷ってたんですけどとりあえず行ってみよう。だから逆に当たった時に“とりあえず投げなくていいな”ってホッとしたのを覚えてます」。

この返答にはさすがの中居も「そのカッコいい話(打球の行方を気にする話)で終わりでよかった」と呆れたが、さらに黒田は「救急車乗ってから通訳の人に“病院までどのくらいかかりますか?”って聞いたら“渋滞なしなら・・・”って言ってたんですけど“渋滞なし”って救急車なのに毎回信号待ちしてるんです。で、僕が(救急隊員に)言ってから(サイレンを)回し出した」といったエピソードも明かした。